〈今月の金正日総書記−1月−〉 精力的な経済視察 |
朝鮮中央通信は昨年12月31日、金正日総書記の朝鮮人民軍近衛ソウル柳京守第105戦車師団の軍事訓練視察を伝え、元日には、新年を迎えて党と国家、軍隊の幹部らと共に、31日に銀河水管弦楽団の新年慶祝音楽会を鑑賞したと報じた。元日に発表された3紙共同社説は、今年を「全人民的な総攻勢によって強盛大国建設の各部門で歴史的な飛躍を遂げるべき新たな革命的大高揚の年」と位置付けた。
国内原料で生産
金正日総書記の精力的な現地指導が、年始から伝えられている。1月に報じられた経済視察だけでも、11カ所に及ぶ。今年初の経済視察の場となったのは、新設された南浦ガラス瓶工場(南浦市)だ。12日に朝鮮中央通信が報じた。 同工場は原料の投入から包装、出荷に至るまでのすべての工程がオートメーション化され、人民生活向上に寄与すると期待されている。国内の豊かな原料でさまざまな用途のガラス瓶を生産する工場であるだけに、生産の展望が大変大きく、実利のあるガラス製品生産拠点となっている。 報道によると、総書記は生産ラインから流れてくる各種のガラス瓶を見て、われわれの設備、われわれの技術、われわれの力で先端技術が求められる現代的なガラス瓶工場を短期間で立派に建設し、大量生産に入ったことに満足の意を表したという。 14日には平安北道内の工場の現地指導が、15日には道内の大館ガラス工場の視察が伝えられた。大館ガラス工場はCNC化が実現され、生産が飛躍的に発展した工場だ。 総書記は科学技術こそ物質的な富を生む源泉であり、発展の鍵であると述べたと報じられた。 また、1月18日機械総合工場(18日)、国家科学院生物工学分院(19日)、中央動物園(19日)、11月20日工場と竜岳山ミネラルウォーター工場(20日)、黄海北道沙里院市の食料工場(21日)、黄海北道人民学習堂(21日)、万寿台創作社(22日)、咸鏡南道咸興市の重要企業所(30日)を現地指導した様子が伝えられた。 エジプトとの協力 金正日総書記は1月23日、朝鮮を訪問しているエジプトのオラスコム・テレコム社のナギブ・サウィリス会長と会見した。朝鮮中央通信が24日に報じた。 朝鮮労働党政治局委員候補である朝鮮国防委員会の張成沢副委員長が同席した。 同通信は、サウィリス会長から贈り物を受けた総書記は謝意を表し、懇談は温かい雰囲気の中で行われたと伝えた。 エジプトと中東、アジア各国で多くの投資活動を展開し、携帯電話の契約数において中東最大規模を誇るオラスコム・テレコム社は、朝鮮とエジプト間の経済協力関係に大きく寄与している。 朝鮮逓信会社と同社の共同出資によって設立された合弁会社が、2008年12月から、朝鮮国内で3G移動通信サービス「高麗リンク」(KORYO LINK)をスタートさせた。同合弁会社のサービス契約数は、2010年末現在、45万人に達したとされている。 同社はこれ以外にも、朝鮮の貿易銀行と協力し、新銀行を設立。また、同社の系列会社が2007年7月に朝鮮の祥原セメント連合企業所と合弁契約を締結するなど、朝鮮との幅広い協力関係を構築している。 2009年9月には、朝鮮とエジプト間の親善と経済協力関係の発展に寄与したナギブ・サウィリス会長に朝鮮の親善勲章第1級が授与された。(鄭茂憲) [朝鮮新報 2011.2.18] |