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予備会談であらわになった南朝鮮の不純な本心、北南軍事会談北側代表団が公報


 北南軍事会談の北側代表団は9日、「北南軍部対話の過程であらわになった逆賊一味の不純な本心を明らかにする」と題する公報を発表した。その全文は次の通り。

 既報のように、内外の大きな関心と期待の中で、2月8日午前10時から9日午後2時40分まで北南高位級軍事会談の開催のための予備会談が板門店で行われた。

 元来、今回の予備会談は、本会談開催のための実務手続きなどを簡単に協議し、確定するのが目的であった。

 しかし、会談は予想外にも実に2日間にわたり、7回も休会を繰り返して時間だけを浪費した末に決裂してしまった。

 このような結果は、かいらい国防部と統一部の連中をはじめ一部の逆賊一味の意図的な対話破綻の悪巧みと関連する。

 北南軍事会談の北側代表団は、北と南の不信と敵対感を解消し、対決と衝突を防止するための北南高位級軍事会談がついに開けなくなった状況で、北南対話の過程を通じてあらわになった逆賊一味の悪らつな対決の正体を明らかにする。

1.北南高位級軍事会談の議題設定での片意地

 わが方は当初、北南高位級軍事会談の議題を「『天安』事件と延坪島砲撃事件に関する見解を明らかにし、朝鮮半島の軍事的緊張状態を解消することについて」と提起した。

 これは、北南対決の悲劇に終止符を打ち、北南関係を改善しようとするわが軍隊と人民の揺るぎない意志の表れであった。

 かいらいは、「『天安』爆沈と延坪島砲撃挑発に対する責任ある措置と追加挑発防止の確約、非核化の誠意」を会談の議題にしようという挑戦的な姿勢で出た。

 わが方は、かいらいが示した議題設定自体が到底許せないほどのものであったが、何としても忌まわしい過去を清算し、民族の団結と統一の明るい前途を開く一念から会談の議題を三つに分け、「『天安』事件について」「延坪島砲撃戦について」「朝鮮半島の軍事的緊張状態を解消することについて」とする修正案を提起した。

 しかし、かいらいは、自分らの議題にそのまま固執し、むしろ誰それの「誠意」ある「責任ある措置」を要求するとともに、それがなくては本会談を開催できないと片意地を張った。

 どんな状況でも、北南高位級軍事会談を必ず開催しようという揺るぎない意志からわが方は、またしてもかいらいが取り上げた問題を反映して「『天安』事件と延坪島砲撃戦に対する見解を明らかにし、双方が挑発と見なされるすべての軍事的行動を厳禁することについて」に定めると提案した。

 われわれの柔軟で現実性のある議題の前に言葉に詰まると、かいらいはいわゆる「国民感情」と両事件に対する「公式の責任認定」を持ち出して引き続き悪質に振る舞った。

 わが方は、かいらいが両事件の解決だけに引き続き固執している状況で、今後、北南高位級軍事会談が開催されれば、先に南側が主張する両事件を扱い、その後に朝鮮半島の軍事的緊張状態を解消することに関する問題、または、互いの挑発と見なされ得る軍事的行為を厳禁することに関する問題を協議しようという折衷案を再び示した。

 それでも受け入れないかいらいの不純な態度に対して、わが方が予備会談の状況をありのまま世論に公開しようと持ち掛けると仕方なく、検討するので翌日引き続き討議しようというふうに真相の暴露を免れる幼稚な欺まん術策もためらわなかった。

 予備会談の過程に、わが方の正当な折衷案と明白な論拠の前に返す言葉もなくて慌てながらもかいらいは、会談が決裂する最後の瞬間まで両事件に対する「責任ある措置」と「追加挑発防止の確約」だけを議題にすべきであると一方的に主張し、北南高位級軍事会談をさらなる北南対決の場にしようとする悪巧みをためらいなくあらわにした。

 一方、マスコミを通じて、予備会談でわれわれに両事件に対する「謝罪」と「責任ある措置」を講じるよう強く求めたという世論を流した。

 結局、議題設定問題は、わが方の真摯で誠意のある努力にもかかわらず、最初から予備会談を破綻させようと考えた逆賊一味の意図的で計画的な妨害策動によって合意を遂げようにも遂げられなくなった。

2.代表団の構成と関連した非道徳的な態度

 わが方は、南側に北南軍部対話を提案し、この3年間の不信と誤解、反目と嫉視から招かれた朝鮮半島の現在の緊張状態から見ても、北南の軍隊の鋭い対峙状態から見ても、実際の解決措置を講じるためには新たな軍事会談チャンネルを設けることが切実であるとの現実的な要求から、高位級軍事会談を開催しようという建設的な提案を示した。

 逆賊一味が予備会談の当初、「人民武力部長級と将官級の軍事会談が高位級軍事会談を意味する」というわれわれの見解に他の意見を提起できなかったことだけを見ても、われわれの提案が公明正大で南側も十分受け入れられる合理的な案であったことがよく分かる。

 実際にかいらいは、予備会談の当初に団長のレベルを「四つ星将官」クラスにしようと公式提案した。

 わが方は、かいらいの提案に原則的に同意して、北と南の軍事組織と体系が互いに異なる状況で、それぞれ人民武力部副部長級に定めるが、具体的な団長の設定は都合に合わせて行おうという合理的な案を示した。

 比較的、相違点が狭まると、かいらいは既に明らかにした立場を捨てて、突然、人民武力部長級の会談や総参謀長級の会談をしようとの突拍子もない提案を示した。

 わが方が既に、わが人民武力部長と南側の国防部長官が書簡交換を通じて軍事会談のクラスを高位級で合意した状況で、勝手に会談のクラスを変更させるのは、「上官の命令と部下の絶対的服従」を原則とする軍隊の姿勢にも反する不正常で非道徳的なものであると追及すると、かいらいは苦し紛れに「南側の国防部次官は高位軍事当局者ではない」とのとんでもない弁明を並べて合意に再び難関をもたらした。

 元来、会談に誰が出席するかというのは、それぞれ自分側で決定する問題であって、相手側がそれに対してああだこうだと干渉する問題ではない。

 会談のテーブルに誰が着けば行い、誰が着かなければ行わないということを何のためらいもなく主張し、それをマスコミに流す形で対話の相手をどうにかしようと振る舞うのは、初歩的な会談文化もない無礼な行動であり、会談自体を拒否する者ならではの不遜な行為である。

3.会談日程の延期主張の黒い内幕

 朝鮮半島に生じた現在の緊張状態を解消し、北南関係改善のためなら一日でも時間を早めなければならないというのがわが軍隊と人民の変わらぬ要求である。

 そこで、わが方は元来、予備会談の日にちも1月末ごろに、本会談の日にちも2月上旬ごろに定め、南側に提案した。

 最初から北南対話を願っていなかった逆賊一味がわれわれのこのような予備会談の提案を拒否し、旧正月の連休期間を口実にして2月11日と予備会談の日にちを通知してきた時も、わが方はその意見を考慮し、旧正月の連休期間が終わり次第予備会談を早く行うことを提案し、こうして予備会談は8日に開かれることになった。

 わが方は予備会談で、夜を徹してでも実務手続きの討議を終え、直ちに3〜4日以内に本会談を開催しようと主張した反面、かいらいはテポルム(陰暦1月15日、今年は2月17日)の休みと会談の準備期間を口実に2月末ごろに本会談を開催しようとの主張を持ち出した。

 かいらいの立場を考慮して、わが方がもう一度、テポルムの翌日である18日に日にちを繰り上げようという折衷案を示した時も、自分らの立場には変わりがないという固執をあくまでも捨てなかった。

 北南対話を一日でも早く成し遂げようとするわが方の立場と、荒唐無稽な口実を設けてでも北南対話を遅らせようとする逆賊一味の態度は、内外の人民に多くのことを示唆している。

 悪らつな反共和国対決政策によって6.15統一時代の北南関係が総破綻に直面し、もはや対決の度合いを超えて互いに砲弾まで飛ばす重大な戦争の局面に至った現時点でも、事態の解決のための北南対話をわざと遅らせる逆賊一味の不誠実な態度は、少しも許せない。

 旧正月もテポルムもすべてわが民族の固有の祝日であり、この期間に家族、親せきと楽しく休み、隣近所とも情を深める風習は北も南も変わりない。

 しかし、民族の運命、国の前途という重大事を前にして、わが方の積極的な対話姿勢に反してかいらいがどうのこうのと口実を掲げて北南対話の再開を意図的に遅らせる真の企図が何なのかということである。

 2月末ごろに逆賊一味が外部勢力と結託してわれわれに反対する合同軍事演習「キー・リゾルブ」「フォールイーグル」を南朝鮮全域で行おうとしているのは公然の秘密である。

 逆賊一味は、侵略的な合同軍事演習が行われる2月末ごろに高位級軍事会談の日にちを定めれば、わが方の反発が必ずあると打算した。

 この場合、会談破たんの責任を自然にわが方になすりつけられると愚かにも画策したのである。

 南朝鮮のマスコミがこれについて、「北南対話の遮断」を模索した当局の計策であるとあからさまに非難を浴びせているのも決して偶然ではない。

4.北南対話をあくまでも拒否している真意

 われわれの幅広い対話と協議の提案により、せっかくもたらされた北南軍部の対話をかいらいがあらゆる妨害策動を尽くした末に決裂させたのは、朝鮮半島の平和と安定、北南関係改善の未来を遮断し、自分らの骨髄に徹した反共和国対決策動をあくまでも堅持しようとする悪辣な企図から発したものである。

 かいらいがわが軍隊の会談の提案に乗ってきたのは、実際に対話に関心があったからではなく、民族の要求と時代の流れに逆行する張本人であるという糾弾を免れ、どうにかして「天安」事件と延坪島砲撃戦をわれわれと結び付けようとする悪巧みのためであった。

 表では対話に関心があるかのようなふりをし、裏では北南対話自体を拒否し、6者会談の再開と朝鮮半島周辺国の対話の流れを阻み、対決と衝突の局面を持続させて自分らの悪らつな反共和国対決政策の転換を求める内外の世論をなだめようとするのが逆賊一味の凶悪な本心である。

 かいらいは、緊張状態の解消と互いに挑発と見なされ得る軍事的行為を厳禁しようというわが方の正々堂々たる要求をあくまでも拒否し、会談の途中に一方的に撤収し、相手側の代表団を見送る初歩的な儀礼の手続きもないがしろにするなど、北南会談史にかつてないならず者行為をためらわなかった。

 わが軍隊と人民は、誰よりも平和を重んじるが、平和を絶対に哀願しない。

 対話には対話で、対決には対決で立ち向かうのは、わが軍隊と人民の伝統的な対応方式である。

 逆賊一味が北南関係の改善を願わず、対話自体を全面拒否している状況で、わが軍隊と人民はこれ以上、相手にする必要を感じない。

 時代と民族は、同族対決だけに没頭する逆賊一味の反民族的で反平和的、反統一的な全ての犯罪行為を徹底的に計算するであろう。

 時代と志向に逆行する者の末路は常に悲惨なものである。

[朝鮮新報 2011.2.10]