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経済開発10カ年計画を樹立 中核はインフラ建設と基礎工業

「2020年、先進国の水準に」

 15日発朝鮮中央通信によると、朝鮮で「国家経済開発10カ年戦略計画」に関する内閣決定が採択された。この計画に従って確定されたという国家経済開発の戦略的目標は、インフラの建設や農業、電力、石炭、燃料、金属など基礎工業と地域開発が中核になるという。同通信は、これによって「2012年に強盛大国の大門へ踏み入る枠組みが築かれ、2020年には先進国の水準に堂々と達することのできる確固たる展望が開かれた」と指摘した。また、この計画が遂行されれば、「朝鮮は堂々たる強国としてだけでなく、東北アジアと国際経済関係で戦略的地位を占めることになる」と説明している。

大豊グループに委任

経済開発10カ年計画が遂行されれば、電力などの経済基盤がより強化されることになる [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 朝鮮中央通信によると、「10カ年計画」の内閣決定にともない、国家経済開発総局が新設される。国家経済開発総局は、「国家経済開発戦略の対象を実行するうえでの問題を総轄する政府の機構」だという。

 朝鮮内閣は、国家経済開発戦略計画に属する主なプロジェクトを朝鮮大豊国際投資グループ(大豊グループ)に委任し、同グループが全面的に担当して実行するという。

 大豊グループは、昨年1月に設立された対外経済協力機関で、国家開発銀行に対する投資の誘致、資金源を保障する経済連合体だ。一方、昨年3月に設立された国家開発銀行は、国際的な資金調達と取り引きの保障を目的に運営される銀行だ。

 大豊グループのパク・チョルス常任副理事長兼総裁が昨年2月、本紙記者に明らかにしたところによると、朝鮮ではこれらを通じて、当面、10年計画として食料問題と鉄道、道路、港湾、電力などの経済基盤を構築する事業を推し進めることにした。しかしその後、朝鮮メディアでは大豊グループの具体的な活動が伝えられていなかった。

 昨年3月17日に発表された朝鮮中央通信社備忘録は、「大豊グループと国家開発銀行の活動をねたみながら、経済制裁をさらに強化している」と、この事業に対する米国の妨害があることを示唆していた。

 今年元日に発表された3紙共同社説は、昨年1年間だけでなく、21世紀の最初の10年を総括するとともに、今後の10年間を展望、2010年代も「偉大な勝利の年代として引き続き輝くだろう」と、楽観的な見通しを示していた。

 今回、内閣決定として採択され公式発表された「国家経済開発10カ年戦略計画」は、2010年代を「偉大な勝利の年代」として輝かせるための一環と見られる。

 「計画」の推進状況はもちろん、その大きな変数となりうる米国の動きなど、今後の国際社会の動向が注目される。(姜)

[朝鮮新報 2011.1.21]