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2011学年度 朝鮮大学校入学式

五月晴れ、希望の一歩

新たな希望を胸に入学した新入生たち(撮影=文光善)

 2011学年度朝鮮大学校(東京・小平市)入学式が8日、同校講堂で行われた。

 総連中央の許宗萬責任副議長、「益柱副議長兼民族圏委員会委員長、金淳赴ウ育局長、同校の張炳泰学長、朴英植理事長をはじめとする理事、中央団体、事業体の活動家、新入生、学父母、教職員、在校生らが参加した。

 東日本大震災の影響により約1カ月遅れた入学式では、五月晴れの天気と満開のつつじが新入生たちを温かく迎えた。

 式ではまず、「益柱副議長が朝鮮民主主義人民共和国教育委員会から送られてきた祝電を紹介した。

 続いて許宗萬責任副議長が祝賀のあいさつをした。責任副議長は、東日本大震災の甚大な被害に遭った被災地から8人の学生が入学したことを紹介し、厳しい現状の中でも子どもたちを朝鮮大学校に送った学父母たちに敬意を表した。また、中等教育実施65周年、朝大創立55周年を迎え、金日成主席生誕100周年を迎える2012年を来年に控えた年に入学した新入生たちが、新時代のニーズに合う高い先進科学知識と技術を身につけ、愛族愛国の伝統と業績を輝かし、継承していかなくてはならないと話した。

新たな希望を胸に入学した新入生たち (撮影=盧琴順)

 張学長は報告で、東日本大震災で犠牲になった同胞やその遺族たちに哀悼の意を表した。また、サッカー、ラグビー、空手など各種スポーツ活動で活躍した学生たちを「体育推薦生」として受け入れたことを紹介し、東日本大震災による新入生たちが一日でも早く不安を払い、希望あふれた生活を送れるよう尽力したいと話した。

 入学式では、新入生を代表し、政治経済学部の呉慶俊さんが「祖国と在日同胞社会に直接的に貢献できるよう高い資質と専門知識を持った人材になれるようがんばりたい」と決意を表明した。

 式の後、責任副議長は被災地出身の新入生8人と記念撮影を行った。

 東北地方を未曾有の大地震が襲った3月11日。多くの家屋や店は崩れ落ち、津波によってすべての財産を失った同胞たちは多い。

 そうした中でも未来への確かな一歩を踏み出そうと宮城県仙台市から来た韓昇浩さんは、高級部時代に独学で勉強した作曲の専門知識を身につけようと、教育学部音楽科に入学した。震災直後は東京に滞在していたため、約2週間後にようやく地元・仙台へ帰ることができた。

 悲しみ漂う暗いムードを予想していたが、日本各地から集まる大量の救援物資、迅速かつ活発に支援活動を行う地元や各地から駆けつけてきた活動家たちの姿を見て感動し、自らも支援活動に積極的に参加した。「祖国や日本各地の同胞たちから寄せられた温かい心を胸に刻み、2年間の大学生活を通じて多くを学び成長したい。そしていつか同胞たちに愛される曲を作れるよう励みたい」と抱負を語った。(文・尹梨奈)

[朝鮮新報 2011.5.13]