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東日本大震災 東京中高・東北初中交流会

離れていても心は一つ

「復興に向けて共にがんばろう!」

朝鮮舞踊を披露した東京中高の生徒たち

楽しいひとときを過ごす東京中高と東北初中の生徒たち

 4月23日、東京朝鮮中高級学校の生徒たちが東北朝鮮初中級学校を訪ね、慰問公演と交流会を行った。震災後、他県の朝鮮学校生徒が大人数で東北初中を訪問するのは初めて。

 東京中高の生徒たちは新学期が始まるとともに、震災関連情報を載せたポスターを作成して校内に張り出すなど、独自の活動を行ってきた。今回、21人の代表が東北初中を訪れたが、現地に来ることができなかった生徒らも、一丸となり被災地の児童・生徒らに贈るプレゼントを準備した。届けられたのは防災頭巾と学用品。東北初中の児童・生徒らの一人ひとりの名前が書かれた手作りのノートと下敷きには、東京中高の全生徒による心のこもったメッセージが記されていた。

 この日、公演に先立って交流会が行われた。東京中高と東北初中の児童・生徒たちがペアを組み、かくれんぼやお絵かき、折り紙やサッカーなどで楽しい時間を過ごした。最初は「東京からやってきたお兄さん、お姉さん」を前に照れくさそうにしていた東北初中の生徒たちも自然と打ち解けていった。

 公演では合唱、朝鮮舞踊、タンソ独奏、空手演舞と多彩な演目が披露された。合唱曲は神奈川の朝青員が震災支援ソングとして創作した「いつも、どこでも(언제 어디서나)」。そして「われらの誇りかぎりなし(우리 자랑 이만저만 아니라오)」では会場が一つとなり、歌と踊りの輪が広がった。

 東北初中の金怜華さん(中3)は、「東京中高も地震の被害を受けたと聞いた。私たちのために仙台まで来てくれて、本当にうれしい。オッパ、オンニたちへの感謝の気持ちを忘れずに、がんばっていきたい」と力強く語った。

 一方、空手の演舞を披露した崔慧瑛さん(高2)は東北初中の卒業生だ。崔さんは「かわいい弟や妹たちが震災を経験して沈んだ気持ちになっているのではと心配だった。でも母校を訪れて、幼い後輩たちの笑顔を見て安心した。今日は演舞を通じて後輩たちに元気を与えたかった。東北初中の卒業生として恥じぬよう、東京での学校生活に励んでいきたい」と話した。

 東京中高生徒たちにとって東北初中の児童・生徒らとの交流は、同胞救援活動を継続的に行っていく決意を新たにする契機となった。(文と写真・金淑美)

[朝鮮新報 2011.5.11]