西東京第2初級 入学式、新入生倍増 日本市民も祝福 |
「入学おめでとう」
2〜3日、被災地以外の朝鮮学校初級部の入学式が各地で行われた。2日に行われた西東京朝鮮第2初級学校の入学・入園式場には、チマ・チョゴリとパジ・チョゴリで着飾った20人の新入生たちが、保護者や教員たちに手をひかれて入場した。 式には、総連西東京本部の李在哲委員長をはじめとする各機関の関係者、新入生の家族、同校の教職員、在学生、地域の同胞、日本市民らが参加し、新入生たちを祝福した。 式では、朝鮮の姉妹校をはじめ、各級学校、日本の保育・幼稚園からの祝電が紹介された。また、同校の李政愛校長があいさつをし、先生の話をよく聞き、朝鮮語の勉強をがんばり、友だちと仲良く過ごそうと新入生たちに呼びかけた。名前を呼ばれた新入生たちは、手を挙げながら大きな声で返事をした。金在允くんと金愛里ちゃんは新入生を代表し、「みんなで元気に学校に通い、勉強もがんばります」と1年生になった喜びを語った。 同校の今年の新入生の数は、昨年の2倍。昨年4月から児童、生徒の受け入れ活動を活発的に行ってきた。また、学童保育や給食など保護者のニーズに合わせて実施している以前からの取り組みとともに、今年から昨年度まで3歳から対象だった幼稚園に2歳半からの保育を取り入れ、3人の幼児たちが加わった。
恒例の「応援隊」
西東京第2の入学式場には、今年も「朝鮮学校入学おめでとう応援隊」が駆けつけた。オレンジのリボンを胸に、日本語と朝鮮語で「入学おめでとう」と書かれたのぼりを手にした17人の日本市民らが新入生たちを祝った。 「応援隊」の活動は、03年4月から神奈川県下の朝鮮学校で行われてきた。神奈川県内のNPO/NGO団体、教員をはじめ各界各層の日本市民たちが02年の拉致問題以降、朝鮮学校への脅迫、児童、生徒らに対する嫌がらせなどから子どもたちを守りたいという思いで始まった。 「応援隊」事務局担当の木下理仁さん(49)は、「国籍を問わず、子どもたちが危険な目に遭うようなことがあってはならない。朝鮮学校生徒たちへの嫌がらせは、日本社会で起こっていること。日本の大人が責任を持って行動しなければならない」と、9年間活動に励んできた。「日本人が始めた活動を快く受け入れてくれた朝鮮学校の関係者たちに感謝している。今後、このような活動が全国的に広がっていけばいいと思う」。 西東京第2では「応援隊」企画が2年前から始まった。町田地域を担当する斎藤京子さん(48)は、日本が朝鮮半島を侵略したという歴史を学校や社会教育の中でしっかり伝えようとしないことに憤りを感じ、この流れを止めるために何かできないかと町田市の朝鮮学校を支援する市民の会の活動にも参加するようになったという。 斎藤さんは、「日本はもっと日本に住む他民族の考えを尊重しなければならない。諸外国では成しえている当たり前のことを当たり前にできていないのが悔しい。これからも朝鮮学校の生徒を支えるために、できる限りの力を尽くしていきたい」と語った。 「応援隊」は、3日に行われた横浜、川崎、南武の朝鮮初級学校の入学式にも出向き、新入生たちに温かいエールを送った。(姜裕香) [朝鮮新報 2011.4.6] |