朝大卒業生座談会 「同胞社会の一翼担いたい」 |
私たちの力で新たな全盛期を 今年も朝鮮大学校で学んだ学生たちが、同胞社会に巣立っていった。彼らは何を思い、何を目指しているのか。卒業式前日、朝青、商工会、教員、プロサッカーなどの各分野で若い力を発揮することになった4人の卒業生に、同胞社会の未来について語ってもらった。 出席者は政治経済学部の呉寛銖さん(千葉初中出身、朝青)、経営学部の崔盛和さん(神戸初中出身、商工会)、外国語学部の宋必任さん(東京第1初中出身、教員)と金聖基さん(西播初中出身、プロサッカー選手)。 −朝大4年間で一番の思い出と言えば。
宋刻奄゚ての寄宿舎生活。出身の異なる同級生と24時間ともに生活し、自分の長所を再発見し、欠点を見つめ直した。集団主義の精神を学び、祖国訪問や教育実習を通じて友人関係を深めた。いま思えば、卒業後にいろんな地方に行っても同じ気持ちを持つ友がいるということ、それは自分にとっては貴重な宝だ。 呉濠宿舎生活が一番良かった。最初はみんなの目標が違って違和感があったのに、寝食を共にし、語り合う過程で変わった。祖国や同胞社会の未来について議論するうちに、愛族愛国の道に共に進もうという雰囲気が生まれた。友達を思う心を養った4年間でもあった。 金高アの4年間、早く社会に出たいと思っていたが、やはり朝大生活を体験できてよかった。2年生からは、サッカー特設班で同じ目標をもって学んだ。「後輩たちのために何かを残そう」という一心で仲間とともにサッカーをすることができた。他の場所ではできなかったことだ。 崔濠宿舎での生活は初めてだった。いろいろな地域出身の友達とあらゆる話をした。卒業後、進む道はそれぞれ違うが、到達点は一緒だと感じた。今後友達のために何をできるだろうかと考えることができた。 −朝大生もパビリオンを受け持った在日同胞青年祝典「ウリミレEXPO」(昨年11月)では、「흥하는 동포사회/明るい未来へ」をアピールした。同胞社会の未来をどのようにイメージしているか。 崔克рフ母校もそうだが、生徒数が年々減っている。人間が減るということは、栄えないということ。人がいっぱいいるというのが、明るい未来のイメージだ。 金轟オしい情勢の中で明るいニュースが朝鮮新報を通じ同胞の耳に入ればうれしいことだ。これが「たまに」ではなく、「常に」あるような雰囲気があって初めて同胞社会が明るいと言えるのでは。 呉香u新たな全盛期」という言葉が思い浮かぶ。過去にも「全盛期」があったはず。そのときと比較し、「トンポアイネット拡大21」の運動を推し進めることで、支部にも同胞がもっと集まってくる。今よりもっと胸を張って生きられる社会になると思う。 宋香uウリミレEXPO」に集った各階層の同胞、特に1世、2世の姿を見て、これからもっとこのような場を増やし、若い力を発揮しなければと思った。私は前々日、前日にパビリオンの設営を任されたが、このような力仕事に女性ながら関われたことで、同胞行事の成功に貢献する喜びを学び、自信を持てた。 呉克р焜pビリオン担当だったが、その過程で「自分たちが同胞社会の主人公」だという意識をみんなが持つようになった。行事はとても新鮮で、同胞社会の発展のための意欲的な行事だったと思う。 崔香uEXPO」で卒業した先輩に久しぶりに会うことができた。出身地の多くの知り合いと会うことができた貴重な機会だった。これからもあのようなイベントに関わっていきたい。 −30歳までの目標をどのように設定しているか。 金鴻uラジルW杯(2014年)に26歳で出たい。そして27歳になったら海外でプレーしてみたい。29歳で日本に戻り、30歳を迎えたい。サッカー選手は人々に夢を与える職業。外国語学部を卒業して活躍している多くの人たちのなかの一人にサッカー選手として加わり、こういう道もあると後輩たちに存在をアピールしたい。 崔麹。、日本は非常に不景気で、同胞企業も打撃を受けている。私が商工会で働くことで、同胞企業が不景気から脱出するうえで一助になれればと思っている。同胞商工人同士の連係をつなぐ役割も果たすことで、兵庫の活性化に務めたい。 呉国腰Aの末端組織を活性化し、活動家の数を倍増させるために、できることのすべてをしていきたい。まずは自分が2倍、3倍の仕事をすることで、同胞一人ずつとしっかりつながっていきたい。 宋高たしの出身地の東京は同胞が多いが、赴任する長野の朝鮮学校は1クラスの人数が少ない。だからこそ、生徒一人ひとりの実力を高めていく授業ができる教員にならなければならないと考えている。 −みなが朝大卒業生だが、地元に帰れば初・中・高の出身校がある。母校と自分の関係について、どのように考えているか。 宋告謔ノ卒業(教育学科3年制)した同窓生がわたしの母校の教員をしていて、生徒数が減少していると聞く。これを解消するためには、同窓会開催が良いのではと思っている。 金濠e地の朝鮮学校サッカー部では近年、目覚ましい活躍を見せているところもある。Jリーガーとして母校のサッカー部の強化のためにできることをしてみたい。 崔黒鼾Zの卒業生を探し、連係を持つことが肝要ではないだろうか。 呉穀ゥ大や朝高に来ていない同級生は、「組織から離れた」感を抱いている。久しぶりに集まろうと呼びかけてもなかなか出ていくきっかけをつかめないようだ。そのような「距離感」をなくす役割を朝大卒業生としてやってみたい。そして、学校の現状をしっかりとみんなに知らせたい。 −来年は2012年だ。「新たな全盛期」を開く抱負について聞かせてもらいたい。 宋国c国は2012年に強盛大国の大門を開く。私もその勢いに合わせ総連の全盛期を開くため力を尽くしたい。私自身は2012年の4月を教員2年目として迎えることになるが、朝大同窓生の力添えももらいながら、自信を持ってがんばりたい。 呉国c国は人民生活向上、軽工業に拍車をかけるなど、目に見える成果を追求している。総連の活動でも朝鮮新報の報道にあるとおり、さまざまな分野で着実に前進している。そのような成果を一つに結集し、新たな方法も大胆に取り入れ、同胞のニーズに沿った運動の形を提供できる活動家になりたい。 崔国腰A第22回全体大会の報告では、商工会の役割が大事だと指摘されている。おそらく商工会の新人が何とか仕事をこなせるようになった頃に2012年を迎えるが、朝大4年間の経験を生かし、現状に満足することなく、あらゆる困難を打開していきたい。ハングリー精神を持って、在日同胞社会活性化のためにも、同胞商工人との連係を強めていきたい。 金国腰Aの専従活動家ではない自分ができることは、同胞社会の注目を集める、そんなサッカー選手として躍動しなければと心に期するものがある。自分のステージで新たな全盛期を開くことに全力を尽くしたい。私もハングリー精神を持って、同胞が元気の出るニュースを届けられるよう活躍したい。 −座談会参加者4人で約束事をしてみよう。 一同濠動する場所はそれぞれ違うが、みんなが祖国愛、同胞愛、そして在日魂を忘れることなく、「発展する同胞社会」の明るい未来を目指してまた会おう。(司会とまとめ=李東浩) [朝鮮新報 2011.3.23] |