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「高校無償化」 日本大使館前 ソウルで一人デモ

ソウルの日本大使館前で一人デモを行う金明俊監督

 現在、ソウルの日本大使館前で朝鮮学校への「高校無償化」適用を求める一人デモが行われている。以下、南の月刊誌「民族21」のチョン・ヨンイル編集局長が伝えた現地の模様を紹介する。

 4日の正午、ソウル・鐘路区の日本大使館前で「朝鮮学校差別反対」「朝鮮学校にも高校無償化を即時適用せよ」と書かれたスローガンをまとい、一人デモが行われた。デモを主催しているのは、「映画『ウリハッキョ』ファン・カフェ」のオフ会。

 デモの中心になっているのは、2人の在日同胞と映画「ウリハッキョ」の金明俊監督だ。1日に始まったデモは、25日まで継続される予定だ。日本大使館前でのデモを計画した動機について、金監督は次のように答えた。

 「2月27日に『ウリハッキョ』ファン・カフェの新年会があった。その前日に東京・代々木公園で朝鮮学校への『高校無償化』適用を求める集会が開かれたと聞いた。私たちも何かしなければならないと考え、たとえ大きな力ではなくても、一緒にがんばろうと一人デモを提案した」

 その提案に会員たちは拍手で同意したという。そして金監督をはじめとする7人が連続して参加するリレーデモが1日から繰り広げられた。もともと一日限りの予定だったが、ファン・カフェ会員と市民の温かい応援に力を得て、27日に行われる「ウリハッキョ」上映記念行事の直前まで続けることが決められた。

 1日のデモでは、日本大使館の担当警察官が法律上、許可を得なくても行える1人デモを無理に妨害しようとしたため、押し問答が繰り広げられた。この件について後に謝罪してきたある警察官の話によれば、日本大使館から「あまりに放置しすぎているのではないか」との抗議が入り、どうすることもできずに金監督を押し出すふりをしたということだった。

 在日同胞に対する不当な差別を謝罪し即時に是正する約束をしなければならないにもかかわらず、平和的な1人デモすら阻もうとする日本大使館の偏狭ぶりに、参加者たちは怒りを覚えずにはいられなかった。

 金監督とカフェ会員たちは、6月には北海道朝鮮初中高級学校運動会、10月には同校創立50周年記念行事に参加する予定だ。

[朝鮮新報 2011.3.16]