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「高校無償化」 広島朝高生がアピール 「民族の言葉や文化学びたい」

 愛媛県松山市で2月20日に開かれた「『活かそう憲法25条』5.3愛媛憲法集会プレ集会」で行われた、同市出身の広島朝鮮初中高級学校高級部3年の金春華さんのアピール内容(要旨)を紹介する。

 私は、広島朝鮮初中高級学校高級部3年の金春華です。家は松山市内なので、寮生活をしながら朝鮮学校で学んでいます。

 高2のとき、私は初めて「高校無償化」のことを知りました。3学期になって、突然、朝鮮学校が対象から外されるという報道が話題になりました。先生や両親の話を聞いて、それがどれほどひどいことかを知りました。

 それは、お金の問題というより、私たちが朝鮮学校で自分の民族について学ぶ権利を否定し、学ぶ機会を踏みにじろうとしていることに他ならないことです。「無償化」の対象に朝鮮学校が含まれるということは、日本の政府が朝鮮学校を「学校」として認めることにつながる。私は、同胞や日本の人たちが除外反対の声を挙げる姿を見て、私たちもできることをしなければと思いました。

 署名運動、ビラ配りをする中で、あからさまに私たちを避けて通る人がいる中で、「がんばってね! 応援してるよ」と、声をかけてくれる人も少なくありませんでした。政治家が堂々と朝鮮高校を差別する日本社会で、私たちを励ましてくれる人が意外に多かったことに、どれだけ元気づけられたかわかりません。

 日本政府はなぜ、民族の言葉や文化を学びたいという私たちのささやかな願いを邪魔し、学ぶ機会を奪おうとしているのでしょうか。自分たちに従えなければ、日本学校に入れということなのでしょうか。日本の政治家たちの差別に、なんの正当性があるのでしょうか。なぜ、彼らの差別的な言い分だけがまかり通るのか、まったく理解できません。

 先日、残念なことに、今年度は「無償化」が適用されないことが知らされました。悔しくて仕方がありません。私は、私たちが味わった、悔しくてむなしい思いを胸に、大学へ行っても「無償化」が適用されるまで闘い続けます!

 これからも、何も恐れず、何も恥じることなく、朝鮮人としての自尊心を持って、生きていきます。そして、全国のウリハッキョに通う後輩たちが、不自由なく民族教育を受け続けられるよう努力していきたいと思います。みなさんの協力をお願いいたします。

[朝鮮新報 2011.3.11]