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南大阪初級で親子交流会 「南初1期生」を祝う

 南大阪朝鮮初級学校で2月27日、卒業生を祝う親子交流会が行われた。昨年4月に開校した同校の記念すべき1期卒業生となる6年生を祝うとともに、保護者らの交流を図る目的で、アボジ会とオモニ会が共催した。この日は卒業を控えた6年生を含む児童と園児、教員、保護者ら約100人が参加。キックベースやリレーで汗を流したあと、運動場で焼肉を食べながら交流を深めた。

すべてが初物

全員が懸命に走ったリレー

 汗ばむほどの暖かい春の陽気に包まれたこの日、運動場には同校の生徒、児童とその弟、妹にあたる子どもたちや保護者らの笑い声が響いた。

 6年生がキャプテンとなり5チームに分かれてキックベースとリレーが行われた。幼い子どもの手を引いて走るオモニ、足がもつれながらも懸命に走るアボジ、そうした姿が笑顔を誘い雰囲気を和ませた。スポーツの後はみんなで七輪を囲み、オモニたちが下ごしらえした焼肉をおいしく頬張った。

 開校以来、すべてが「初物尽くし」。こうした交流イベントも当然、初めての試みだ。「どれぐらいの人が集まるのか」「イベントが盛り上がるのか」。企画段階で不安もあったという。

 とくに、以前は3つの学校があった地域から生徒が通っているため、難点もあった。しかし、この1年間、すべての学校行事に「第1回」や「開校記念」といった冠を据え、「新しくなったという思いを共有し、それぞれの良い面を取り入れながら学校を盛り立ててきた」(金哲校長)。

ボールを蹴る度に笑いがおきたキックベース

 アボジ会は学校イベントの手伝いや学校の清掃作業、オモニ会はバザーやキムチ販売などで学校を支援しているが、3つの地域がそれぞれの方針ややり方でやってきた。今年度は、それを一つの流れにすることが大きな課題だった。

 アボジ会会長は「地域が広がった分、みんなが一緒に力を合わせて学校を盛り上げていこうという思いだ。多くの家庭で参加してくれたので、やってみてよかった」と胸をなでおろした。

 オモニ会の洪貞淑会長も「それぞれが必死でやってきた。それを引き継いで、より良く子どもたちのためになればと、みんなで力を合わせてきた。こういう機会を設けられてうれしい」と喜んでいた。

 この日、交流会に参加したある同胞が子どもの入学を決め、関係者をさらに喜ばせた。

力を一つに

交流会は終始笑顔に包まれた

 泉州地域の子どもたちは片道1時間前後、スクールバスに揺られて学校に通っている。慣れない頃はバス酔いする児童もいたという。また、生徒数が増えなかったクラスもある。だが、教員らの献身、保護者や同胞、日本市民らの支援が開校1年目の学校を盛り立ててきた。

 焼肉の準備に余念がない様子の張優子さんは泉州地域から子どもを送る。

 「まだまだやってみないとわからないことがあるが、学校を守る方法をみんなで考え、子どもたちにできる限りのことをしてあげたい」

 あるアボジは「南初の卒業生、同級生同士、今後も仲良く助け合っていってほしい」と語った。

 スキーやラフティングなどの体験や部活の思い出を語る6年生の金太華さんは、南初1期生として進学する東大阪朝鮮中級学校のラグビー部に入り、「大阪朝高ラグビー部の先輩たちのように活躍できるよう、一生懸命練習したい」と抱負を語った。(李泰鎬)

[朝鮮新報 2011.3.2]