連帯の輪、大きく広がる
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集会には日教組をはじめとする労組が多数参加し、連帯の広がりを見せた |
朝鮮学校への「無償化」適用を求める日本市民の連帯の輪は大きく広がった。
今回の2.26集会には市民団体「フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)」の呼びかけに応え、日教組をはじめとする労組の代表らも数多く参加した。
昨年、「無償化」問題が浮上して以来、「平和フォーラム」や各地の教組もそれぞれ朝鮮学校に対する差別的施政の是正を求め活動を行ってきた。
今年2月、「平和フォーラム」は「日本朝鮮学術教育交流協会」や今回の集会を主催した「『高校無償化』からの朝鮮学校排除に反対する連絡会」と共同で、記者会見と院内集会を行った。
その連帯の流れが2.26集会に結実した。代々木公園の会場には「日教組」「自治労」「国労」「全水労」など各組織の名称が入ったのぼりが立った。
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東京・代々木公園には多くの参加者が結集した |
「平和フォーラム」の藤本泰成事務局長は、「日朝国交正常化への取り組みと在日朝鮮人のみなさんへの支援、例えば朝鮮学校を支える会のネットワークなどを運動の両輪にしていきたい。『無償化』適用はそこでの最重要課題だ」と語った。
北海道教組の山川千春書記は集会で発言し、道内における日朝教職員の交流事業、これまで行ってきた「無償化」を求める活動について述べた。
山川書記によると、北海道でも政府が砲撃事件を理由に朝鮮学校への「無償化」適用手続きを停止していることに対して、「怒りの声が日増しに高まっている」という。「日教組として他の市民団体らと共に、この問題に取り組む方向性が示されたことで、各地の運動は、さらに広がりを見せるだろう」
自治労の太田真一政治局長も「『無償化』問題では今後も共同歩調をとっていく」との立場を示した。特に、補助金支給の停止など地方自治体レベルでの朝鮮学校差別に対しても連帯の気運を高めていかなければならないと強調した。
集会には、朝鮮学校がない県からの参加者もいた。
沖縄県高教組の上江洲由直さんは、「朝鮮半島の軍事的緊張を口実に、政府が不条理な決定を押しつけるのは許されない」と怒りをあらわにした。上江洲さんら沖縄からの参加者は、東京の集会場で朝高生の姿を初めて見たという。
「『わたしたちも同じ高校生です』という彼らの訴えが心に響いた。この衝撃を沖縄にそのまま持ち帰り、多くの人々に伝えていきたい」 [朝鮮新報
2011.3.2] |