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同胞子育てサークル 練馬チャララ座談会

子どもの放課後、通学の悩み

和気あいあいとした雰囲気の中で話がはずんだ

 子どもの朝鮮学校への就学を検討中のオモニたちを対象に12日、東京・中野区で、同胞子育てサークル・練馬チャララ座談会「ウリハッキョに入学する前、家庭で何を準備すればいい?」が行われた。

 参加したのは、練馬チャララのオモニたちと現役初級部1年担任の高容順教員(東京朝鮮第3初級学校)、全明淑教員(東京朝鮮第9初級学校)、初級部低学年の子どもを持つオモニたち14人。

 座談会では、就学前に備えておきたい生活習慣や通学および放課後対策、学習などについてさまざまな意見が交わされた。

 まずはじめに取り上げられたのは「放課後の過ごし方」について。参加者の大半が共働きのため多くの関心が寄せられた。

高容順教員(東京第3初級)

 東京第9では、3年前から学童保育「ノリト」をスタートさせ、放課後16時30分まで低学年児童を預かっている。利用料は1回につき300円で予約制。教員が1人つき宿題を済ませた後一緒に遊ぶ。夏休みや朝鮮学校独自の休校日にも10〜15時まで対応している。保護者の崔明淑さん(39)は、「お金は少しかかるけど、安心できる」と話す。同校では「ウリ友カード」というシステム(無料)もあり、登下校時に学校に設置されたコンピューターに「ピッ」とカードをかざせば保護者の携帯にメールが届く。「毎日2回届くメールが、子どもの安全だけでなく職場に癒しももたらしてくれる」と好評だ。

 東京第3では、週1回(金曜16時まで)教員による学童保育を実施している。その他の登校日は「低学年サークル」(月〜木曜、有料・無料)が行われており、書道、テコンドー、サッカー、バスケットボールの指導が受けられる。すべて加入すれば16時30分下校。

 高教員の話によると、入学当初の1週間は下校時間が11時20分と早く、4月いっぱいは2時、その後も3時下校となっている。「共働き家庭にとっては悩みの種だが、保育園とは違い、重いランドセルを背負って長距離通学をし、朝鮮語・ひらがな・カタカナを学び、新たな集団生活を送る1年生の疲労は保育園の比ではない。仕事の調節が可能なら、1カ月くらいは大人が子どもの生活に合わせてもらいたい」と話した。

金明淑教員(東京第9初級)

 先輩オンマたちからは、それぞれの体験談が語られた。

 「親の心配をよそに子どもは案外たくましく育っていく。ある子はバス代を忘れたとき、ちゃっかり駅でお金を借りていた。子どもなりに知恵を働かせて行動できる」「通学の練習時に、公衆電話や親の帰宅が急に遅くなったとき休息できる知り合いの店など、いくつか頼れるポイントを見つけておくのも大事」「ランドセルとお弁当、体操着など1年生の荷物は結構重いので、自分の荷物は自分で持てるよう慣らした方が良い」「学校や駅で急にお腹が痛くなっても困らないよう、和式トイレで用を足す練習を」「子どもは通学時に一駅乗り過ごしただけでもパニックになる。困ったとき、他人に聞く勇気を育てることも大切」…。

 就学前の子どもを持つオンマたちは数々のエピソードや助言に耳を傾けながら熱心にメモを取っていた。

 チャララ代表の洪誠玉さん(40)は、「子どもを『チョソンサラム』に育てるため、私たちは家から遠く離れたウリハッキョに子どもを通わせている。夫婦でよく話し合い、自分の実家でも夫の実家でも、その他でも、力を借りられる所から力を借りて、子どもの長い成長の一つの瞬間を支え、共に乗り越えていってもらいたい」と会を結んだ。(潤)

[朝鮮新報 2011.2.25]