長野初中付属幼稚園 楽しい作品展示会 |
廃品使って物語を再現
昨春、新たに5人の園児を迎え入れ、13人の子どもたちが日々元気に過ごしている長野朝鮮初中級学校付属幼稚園(長野県松本市)では、「ウリがつくモノ(民俗的情緒を育むもの)」を大切にし、「民俗遊びの会」や「七夕」「秋夕」の会など、年間を通して「ウリ文化」を学び、ウリマルで園生活を送っている。子どもたちは、ウリチャンダンが聞こえると自然に体を揺らして、「チョッタ〜」「チョッチ!」のかけ声を響かせる。 少人数ながらも友だちや年齢の異なる子どもたちと本当の兄弟のように過ごし、たくさんの経験を通して成長している園児たち。 昨年度からは毎月2回の土曜日ごとに、満3歳から学齢前のオリニたちを対象に、幼児託児所「あじゃん」を始め、園で一番幼いピョンアリ班の園児たちも、オッパ・オンニとしての自覚が芽生えてきた。また夏休みには、県下のオリニたちを対象に幼稚園主催のイベントを行っている。 毎年12月にはオリニたちの作品展示会が行われる。今回のテーマは、日本昔話「ももたろう」。 子どもたちは各家庭から持ち寄ったペットボトルやダンボールなどの廃品を使って、登場人物を作ったり、鬼ヶ島などのモチーフを一生懸命つくりあげた。 今回は展示会のテーマに沿って、日本の童話や童謡、おはじきなどの伝統遊びも体験した。 約2週間の制作期間を経て、12月11日に開かれた展示会にはたくさんの同胞や生徒たちが足を運んだ。 園児たちは心を込めて招待状を作り、学父母はもとより併設された朝鮮学校の児童・生徒、教職員、そして隣接された総聯本部、朝鮮商工会、金剛保険職員にも直接手渡した。また、県下の幼稚園入園対象者のオリニたちにも招待状を送った。 会場となった学校の入り口には、オリニたちが園生活の中で作った作品や絵を個人ごとに展示し、幼稚園の各教室には昔話のいろんな場面を再現した。 幼稚園の展示会を初めて見たある保護者は、「春になったら子どもが幼稚園に入園する予定だ。うちの子が作った作品を見たら感激して涙が出てしまうかも。今から楽しみだ」と話していた。 これからも同胞のニーズに応えられるウリ幼稚園として、オリニたちを大切に育てていきたい。(長野初中付属幼稚園) [朝鮮新報 2011.1.28] |