「高校無償化」 朝鮮学校への適用、最終決定を、愛知で緊急集会 |
「朝鮮高校にも差別なく無償化適用を求めるネットワーク愛知」が主催する「朝鮮高校にも差別なく無償化適用を求める1.15緊急集会」が15日、名古屋市公会堂で行われ、同胞、日本市民ら約280人が参加した。集会では地方議員、詩人、弁護士、学者など日本市民と生徒、保護者ら学校関係者が発言。朝鮮学校への「高校無償化」の即時適用を求める菅直人首相、高木義明文部科学大臣宛の要請文が採択された。 主催者の開会あいさつに続き、地方議員など来ひんのあいさつ、自由法曹団愛知支部のメッセージ紹介があった。また、詩集「朝鮮学校無償化除外反対アンソロジー」に詩を寄稿した詩人や牧師本人らによる朗読、愛知朝鮮中高級学校生徒らのサムルノリが披露された。 続いて、「ネットワーク愛知」事務局の小野政美さんが問題の経過と、署名活動、街頭宣伝、学習会、集会・デモ、政府への要請など、昨年3月からこれまでの活動について報告し、今後の課題について提起した。
報告は、菅首相が朝鮮学校への「高校無償化」適用の審査手続きを停止させたことについて、「市民への人権侵害を防止すべき立場にある政府自ら、率先して外交問題と特定民族学校の生徒を結びつける差別行為を容認したということになり、これは、民主主義の原則に反する明確な差別行為であり人権侵害にほかならない」と厳しく指摘した。
また、3年生の卒業まで時間がないと強調し、すみやかに朝鮮学校生徒への「高校無償化」適用を最終決定し、教育内容に介入せず、手続きを停止したり決定を覆したりしないよう強く求めた。 集会では、生徒、保護者、日本の支援者らがそれぞれアピールを行った。 最後に要請書が採択された。 要請書は、審査手続き停止について、「子どもの学びの場に政治的意図に基づく差別を持ち込むものであり、決して許され得ない不当な措置だ」と指摘。「人間にとって学びは、民族や政治的立場による違いを相互に理解した上で、友好を深め合う礎となるもの。私たちの社会が平和であるためにこそ、学びの権利はすべての子どもたちに平等に保障されるべき」とし、文科省が昨年11月5日に公布した朝鮮学校の指定に関する「規程」に従い、すみやかに朝鮮学校生徒への「高校無償化」適用を最終決定するよう求めた。【愛知支局】 [朝鮮新報 2011.1.19] |