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がんばれ新朝高生

 新品のリクルートスーツに身を包んだ新社会人や、ピカピカのランドセルを背負った新1年生たちを至るところで見かけるこの季節。見ている方も、心機一転して頑張ろうという気持ちになる楽しい季節だ。

 とりわけ、電車の中で3つのペンをモチーフにした校章の刻まれた真新しいカバンを持った新朝高生を見かけると、「通学時間が長くなって大変だけど頑張れ」と、ついつい声をかけたくなってしまう(変質者に間違われては困るので、声をかけたことはないが)。

 日本政府が朝鮮高級学校だけに「無償化」を適用しなかったことを、新入生たちはどのように思っているのだろうか、そんな厳しい状況の中でも、希望や夢を胸に新たな学校生活を送れているのだろうか、と考え込んでしまう。

 南のある記者は、在日同胞生徒を見ると自然と涙が出てきてしまうという。「異国の地で、民族性を守ろうと頑張っている子どもたちのけなげな姿に胸を打たれる」のがその理由だそうだ。 20数年前まで朝高に通っていた人間から見ても、今の朝高生の姿は立派でありながらどこかけなげで、涙を誘われることもしばしばある。

 「無償化」問題のみならず、日本政府による対朝鮮制裁の延長など、在日同胞を取り巻く情勢は依然として厳しい。しかし、彼、彼女たちが朝高生活を送るこれからの3年間が素晴らしいものになるよう、大人としての自分ができることは何でもやらなければならないと思う今日この頃だ。(松)

[朝鮮新報 2011.4.18]