東日本大震災 女性同盟山形が炊き出し |
隣県同胞のため、当たり前
女性同盟山形のメンバーらが、東日本大震災による被害を受けた同胞や子どもたちのため、3月24日、東北朝鮮初中級学校で炊き出しを行った。同メンバーらは、この日、山形から約100人分の食事を持ち寄り、同校生徒をはじめとする被災同胞の夕食を賄った。 震災直後の3月14日と18日、総連山形県本部の救援隊とともに東北初中を訪れた女性同盟山形の柳純玉委員長は、断水と停電の中で避難生活を送る同胞や子どもたちの姿を目にし、すぐに炊き出しを行う計画を立てた。 しかし震災の被害は山形にも及んでおり、停電や買い占め、ガソリン不足などにより、炊き出しに必要な材料を用意することが困難な状況にあった。 柳委員長を含む16人の女性同盟メンバーらは、食材やガスなどの必要物資を集めるため県内の同胞宅を一軒ずつ訪問した。同胞宅は広範に点在しているため、それぞれが車や自転車などあらゆる方法で回った。 炊き出しのための食材を分けてほしいという女性同盟メンバーらの頼みに、多くの同胞は快く応じてくれたという。 なかでも、天童で一人暮らしをしているある同胞女性は、高齢のため思うように買い出しに行くことができない中、自宅に備蓄してあった米(60s)などの食料品、灯油まで分けてくれた。 一方、女性同胞メンバーらは、停電と断水の続く宮城県で食事の準備を行うことが困難だと判断。総連山形県本部に食材を持ち寄り23日から24日午前にかけ調理を行った。 同胞から分けてもらった材料で、すぐに作れる食事を考え、ピビンパプとタッケジャンスープ(辛い鶏肉のスープ)を作った。また、同胞たちの疲れが少しでも取れるようにと、おしるこも作った。おしるこに入れた白玉は、メンバーが手作りしたという。 メンバーらは24日午後、車3台に、寸胴鍋3つとその他果物などの救援物資を積み込んで山形を出発。高速道路が封鎖されていたため、女性同盟メンバーの運転のもと、雪が積もり道路事情が悪い一般道を宮城県へと急いだ。 東北初中では、同胞たちに少しでも温かい食事をと持参したガスコンロで料理を温め提供した。 柳委員長は「隣県の同胞のためなのだから当たり前のことをやったまで。それより、このような状況の中で、普段は組織と距離を置いている同胞たちもみな快く食料を提供してくれたり、学校を心配していたことに感動した」。 [朝鮮新報 2011.4.4] |