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東日本大震災 宮城対策委 奮闘の日々


心一つに、強い気持ちで

 「コーヒー召し上がる方、手をあげてください!」−救援物資が積まれている食堂で商工会の女性職員の元気な声が響いた。総連本部、朝青本部、学校、教育会、商工会、女性同盟、金剛保険の活動家たちで構成された総連緊急対策委員会宮城県本部が置かれている東北朝鮮初中級学校食堂の朝の風景だ。大震災からの復興に向けて、共に助け合いながら奮闘する宮城同胞たちの拠点がここにある。

一丸となり

活動家たちは日々、同胞宅を訪ね彼らを鼓舞している

 学校には、各地からの救援物資が次々に届いている。活動家たちが、貨物車から物資を下ろし食堂に運ぶ。

 女性たちは物資を品種別に整理し、男性たちはそれを車に積み込み同胞たちの家々を回る。一方、若者たちはインターネットを駆使し、県内の同胞たちに対策委が収集した情報を知らせることで、被害状況についての共通意識を持つようにしている。

 総連緊急対策委員会をはじめとする各地の組織からひっきりなしにかかってくる電話に応対する活動家、適時に食堂内の掃除をする教員もいる。地震直後、他県から駆けつけ学校に滞在しながら対策委の活動を手伝う同胞もいる。

 宮城対策委のメンバーらは、朝9時に全体会議を開き、前日の活動について報告し合い、その日の役割分担などについて協議する。新しく安否確認が取れた同胞の消息が発表された時には、歓声が挙がる。午後5時には総括をし、必要な対策を立てる。文字通り、同胞社会の復旧のために「一丸となり奮い立つ活動家たちの姿」がある。

対策を立てる活動家たち

 寄宿舎では、大震災に遭い避難してきた同胞たちが生活している。避難者が増えるにつれ、対策委員らは自分の部屋を彼らに提供し、一つの部屋で共同生活を送るようになった。

 ここでは、朝青員をはじめ対策委員たちは「実働部隊」と呼ばれている。彼らは、一日二食の生活を続けている。ある朝青員は、「毎日のように救援物資が送られてくるが、節約しなければならない」という。彼らが食事制限をしながら、不眠不休で懸命に活動する姿を見て、ある同胞が「あまりにも負担が大きい。彼らが倒れたらどうする…」と、休息を取り栄養価が高い食事を摂るように勧める場面もあった。

難関に屈せず

 「非常事態に直面して、男女の役割が別なのは確かだが、心情的に女性たちも男性たちのように、被害が大きい沿岸地域の同胞たちを訪ねて救援物資を直接手渡したい」。ある女性教員の言葉だ。

 対策委員たちは、大きな難関と試練にも屈せず2倍、3倍の仕事を受け持ち奮闘する日々を送っている。

 被災地の活動家たちは、同胞社会の復興に向けて論議を一時も止めることはない。彼らの情熱、気高い精神が難局を克服していく力を育んでいる。

 「お疲れさまです。本当にありがとうございます」。宮城の同胞たちは対策委員たちに、こうあいさつをする。過去、総連組織と学校を守るために力を合わせてきた同胞たちが、再び未来に向けて奮起している。「大地は揺れても笑っていこう!」−宮城の活動家たちは、このスローガンを胸に刻みながら、強い気持ちで今日も奔走している。(李東浩)

[朝鮮新報 2011.3.31]