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社協がシンポジウム主催 地位獲得運動の方法示す

シンポジウムには90余人が参加した

 在日本朝鮮社会科学者協会(社協)主催のシンポジウム「在日同胞の歴史的課題解決と地位獲得運動」が12日、朝鮮出版会館で行われ、総連中央の高徳羽副議長と社協中央の金和孝会長をはじめとする理事、会員たち、専従活動家や同胞など90余人が参加した。

 シンポジウムに先立ちあいさつした金会長は、2012年に「強盛大国の大門を開く」とした朝鮮の経済発展と、朝鮮半島の緊張緩和に向けて北側が今年初頭から南側に対話攻勢を展開していることに触れながら、その流れに合わせて在日同胞社会を取り巻く厳しい情勢を転換するためにも、社会科学者たちが自らの本分を果たそうと呼びかけた。

 シンポジウムでは、在日朝鮮人歴史研究所の呉圭祥副所長、在日本朝鮮人人権協会の金東鶴事務局長、朝鮮大学校政治経済学部の李泰一助教が発言。総連と在日同胞が権利獲得のための運動の中で得た成果と経験、こんにちの権利状況に対する解説が行われるとともに、これから権利獲得運動を組織的、全同胞的に展開していく上で提起される方途が示された。

 また、哲学政治分科と経済経営分科に分かれての討論が行われた。

在日同胞運動の現状

 「在日朝鮮人運動が解決しなければならない根本問題と現在の民主主義民族権利擁護運動について」と題して発言した呉副所長は、在日朝鮮人運動と総連が解決しなければならない根本問題は、国土と民族の分断状況を解消し国と民族の統一を実現すること、朝・日国交正常化を実現し在日朝鮮人の地位を確立すること、在日朝鮮人の政治的、社会的活動と民族性を維持し発展させるための事業の法的、制度的措置を日本当局が取るようにすることだと強調した。

 呉副所長は日本の現状について、「総連と在日同胞が運動の中で勝ち取ってきた既存の権利すらも暫時的にはく奪されているとても深刻な段階に至っている」と指摘し、日本の対朝鮮敵視政策、在日朝鮮人差別政策などについて批判し、民族権利擁護運動を全機関的、全同胞的運動に転換するためのいくつかの方途を示した。

 特に情勢が厳しい中でも、具体的な行動を起こす時期にあると強調しながら、これまでの権利擁護運動の成果と歴史的経験を振り返りながら、過去とまったく違う環境と条件の中で運動が展開されるだけに、それに応じた運動方法を再構築しなければならないと述べた。

 金事務局長は、「在日同胞たちの権利獲得運動の現状と展望」について話した。金事務局長は朝鮮学校だけが除外されている「高校無償化」問題、在日外国人高齢者、障がい者の無年金問題、差別的な入管法など、在日朝鮮人の地位と権利状況、運動状況に対して実例を挙げて解説した。

 その上で日本の外国人人口の中で在日朝鮮人が占める比率が低くなっている中で、互いに国籍も歴史的経緯も違う外国人とも連帯し、また日本市民たちから理解を広く得ながら運動を進める重要性を話した。

 李助教は「在日朝鮮人の地位と朝・日国交正常化」と題して発言。朝・日国交正常化で争点になるのは、朝鮮に対する日本の植民地支配についての評価問題と、在日朝鮮人の法的地位問題に関する朝・日間の認識の差だと強調した。その上で、在日朝鮮人に特別地位を付与し、それに相応する対応を保障する措置を明らかにした「地位協定」が朝・日間で新たに締結されなければならないと指摘した。

 また対応に関する具体的な内容として、「朝鮮」国籍の認定、民族教育の保障、経済活動の保護など7つをあげた。(李泰鎬)

[朝鮮新報 2011.2.21]