top_rogo.gif (16396 bytes)

朝鮮かぼちゃ

 がんばれ! かぼちゃ。

 やっと秋の気配を感じることができるようになった。もう暑いのはこりごりだ。

 観測史上の最高記録を更新しまくった今年の猛暑のせいで農作物に異変が生じているとのことだが、その弊害はごく身近にもあった。

 春にクラスで朝鮮かぼちゃの苗を植えた。みんなでせっせと水をやり育ててきた。去年も植えたのだが、7月には大きなかぼちゃが実り、みんなで記念撮影をした。その後も次々と大きな実がなり、みんなで分け合っても食べきれないくらいだった。

 それなのに今年はまったく実らない。愛情不足なのだろうか? いや、そんなことはない。隣の校長先生の畑では、小ぶりだが3つほど実っている(実はかぼちゃの苗は校長先生から分けてもらったのだ)。

 一向に実らない1年生の様子を見るに見かねた校長先生が貴重なかぼちゃを一つ分けてくれた。

 かぼちゃと言えば、スーパーで半分に切っている西洋かぼちゃしか見たことがない子どもたちにとって朝鮮かぼちゃは珍しいらしく、教室に持って入ると歓声が上がった。かぼちゃのチヂミをみんなで作って食べることにした。お腹も満たされたが、何よりも校長先生の心づかいに心が満たされたようだ。

 最近、陽射しが和らいだからか、実が2つほどなっている。今度は必ず収穫するぞと、子どもたちと共に意気込んでいる。(趙弘子、教員)

[朝鮮新報 2010.10.16]