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平壌の女性たち−オープンで積極的、自信にあふれ

 4月の半ば、平壌を訪れたときに、以前にもまして女性たちが生き生きと働く姿が印象深かった。

 カッコよかったのは、金策工業総合大学電子図書館で働く元琴愛さん(29)。電子図書館では朝鮮語、英語、日本語、ロシア語、中国語などの電子図書1千150万冊が収蔵され、瞬時に検索できると胸を張った。元さんは同大学の電子工学部を卒業したキャリアウーマン。学部の同級生 25人のうち女性は4人だけ。卒業と同時に開館したこともあり、男子学生の人気が高く、まさか自分が就職できるとは思わなかったという。「でも、勉強では男子学生には負けませんから」との答えが返ってきた。

 社会主義制度が男尊女卑の世の中を変えても、人々の意識にはその残滓が残るもの。女性が希望を叶えるためには、競争を突破する真の実力をつけていくしかない。最先端の科学技術を学び、夢を実現させた元さん。最近結婚もし、公私とも充実しているようだった。「子どもが生まれても、職場に託児所が完備している」と前途に不安はない。

 平壌ホテルのコーヒーショップで働く崔秀香さん(23)は、中国語が堪能。専門学校を卒業して今年配属されたが、中国人客から「完璧だ」と絶賛される語学力を身につけている。まったくの独学で習得したというから驚きだ。何事にも一生懸命で、コーヒーを注文したときには、「味はどうですか」と話しかけられた。「気づいたことは何でも教えてほしい」と言われて、また、びっくり。これまでの平壌の取材経験でいえば、自分から話しかけてくる女性はまずいなかった。オープンで、向上心あふれる姿が、清々しかった。(粉)

[朝鮮新報 2010.5.10]