新学年度スタート−先輩保護者の思い |
春は新しい出会いの季節だ。今年も日本各地の朝鮮学校に元気な児童・生徒たちが入学した。 3月の卒業式を控えて、西東京朝鮮第1初中級学校(東京・立川市)では、アボジ会を中心に中3生徒(当時)とオモニたちを含む「一日労働」が行われた。 李聖哲さん(48)、秦栄淑さん(同)夫妻は、同校の学父母として15年間に4人の子どもを学ばせてきた。先月、末息子が卒業したばかり。 妻の秦さんは、「長かったような、短かったような15年」を振り返り、「私自身、学校を大切に思うたくさんの人々に接して多くのことを学んできた」と話した。同胞コミュニティの拠点であり、朝・日友好と共生の場でもある朝鮮学校との関わりを今後も持ち続けたいと思っている。 夫の李さんは、学校の美化活動は自身と息子の2代にかけて学んだ母校への恩返しであるとともに、新入生を受け入れるための準備でもあると述べた。「親は、子どもの健やかな成長を願い、キレイな学校で学ばせたいと考える。大切な子どもたちを受け入れ、それが生徒数拡大につながればどれほど良いか。たかが掃除、されど掃除。さ細なことだが、アボジ会の美化活動は学校を守る活動にもつながっている」と話す。 朝鮮学校には教育熱心な先生はじめ保護者、同胞、そして朝鮮学校を支える日本市民たちのあふれんばかりの愛情が込められている。先輩から後輩へ、今年もまたバトンが渡された。朝鮮学校のすべての新入生と学父母たちにエールを送る。(潤) [朝鮮新報 2010.4.2] |