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「お弁当」新連載−「食」はいのち育み、つなぐ

 先月から本紙7面で「お弁当」企画がスタートした。給食のない学校や幼稚園へ子どもを通わせる保護者にとって、毎日のお弁当は「悩み」の種でもある。

 連載開始に先立ち、何人かの知り合いに寄稿を頼んだ。快く応じてくれた人もいれば、「料理はどうも苦手で…」と断られたり、「代わりに料理上手なトンムを紹介するね」と別の人につないでくれたり。

 一度や二度の弁当作りなら、多少料理が苦手でも気合を入れればどうにかなりそうだが、毎日ともなると大変だ。送られてきた写真と原稿はどれもステキなものばかり。彩り豊かで栄養面もしっかり考え、子どもが喜びそうなキャラ弁もある。

 「食」は、命をつなぐものだ。他の動植物の「命をいただき」人間は暮らしている。誰かが誰かのために作った弁当には、たくさんの「命」とともに、弁当を作る側のさまざまな思いがつめられている。

 日本の学校では、子どもが育つ環境に「くらしの時間」を取り戻すため、2001年、香川県の滝宮小学校での取り組みを皮切りに、日本各地に子どもが作る「お弁当の日」が広がっている。献立作り、買い出し、調理、弁当詰め、片づけまで、全部、やるのは子ども自身。

 弁当作りをきっかけに、両親や祖父母との対話が生まれ、親が病気になったとき、食事を作ってあげる子どももいる。作る側の気持ちがわかり、食べ残しが減ったとの報告もある。実践校は大学まで含めて530校を超えたという。

 連載はまだ始まったばかり。オンマが作る子どもの弁当だけではなく、アッパや子どもたちが作る弁当など、どんどん応募してほしいものだ。(潤)

[朝鮮新報 2010.2.26]