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春・夏・秋・冬

 西海砲撃戦以降、「中国の役割」という言葉がひんぱんに使われている。先日行われた米・日・南外相会談でも3者は口裏を合わせた。政治家も、ニュースキャスターも、中国が朝鮮に影響力を行使することが唯一の危機打開策だとしたり顔で語っている。果たしてそうか

▼アジアから離れた場所では、逃げ口上を打つ米国の姿がよく見えるらしい。英紙ガーディアンの見出しは、「オバマ大統領は朝鮮問題で中国を非難するのをやめて、対話を始めるべき」と核心をついた。記事は「朝鮮半島の緊張は危険水域に達しており、中国の影響力は制限されている」と指摘した

▼朝鮮と交戦関係にある米国が動きだす以外、現在の対立を解消するすべはない。米国は「中国の役割」論で自らの責任を回避し、今回の危機を米・日・南の「反中」ブロック化に利用したというのが大方の見方だ。しかし、実際には朝鮮が中国の指示で動くことはないという簡単明瞭な事実すら理解できない高官もいるのかもしれない。ワシントン・ポスト紙は、砲撃戦のあと「中国が北朝鮮の行動を後押した」と怒るホワイトハウス関係者の声を伝えた

▼中国は朝鮮との関係を強化し、隣国についての理解を深めている。彼らが「対話による解決」を主張している事実は重い。期待される「中国の役割」があるとすれば、強硬策に走る米国の態度を改めさせることだ。(永)

[朝鮮新報 2010.12.10]