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春・夏・秋・冬

 日本政府は7日、武器輸出三原則の見直しを防衛大綱に盛り込むことを断念した。メディアは、首相が社民党との連携を重視する方針を打ち出したために盛り込みを見送ったと報じているが、国会運営や他党との連携というレベルで論じる話ではない

▼武器輸出三原則は、1967年に佐藤首相(当時)が打ち出したもので、76年に三木内閣が三原則の対象地域以外にも「武器輸出を慎む」方針を打ち出し、事実上の全面禁止となって現在に至っている。社民党の福島党首は11月26日の衆院予算委で、「輸出管理が厳格な国に限って共同開発をするとしても第三国への輸出をどれだけ制限できるか極めて不透明だ」と指摘した

▼民主党政権はこれまで、「最新技術から取り残される」という口実のもと、多国間の共同開発への参加や、国連平和維持活動で活用した装備品を相手国に供与することなどを見直し案として書き込もうとしてきた。また、島しょ防衛の強化や「動的防衛力」への転換なども盛り込もうとしていた

▼政府、大手メディアはこぞって「まず見直しありき」の論を主張しているが、そもそも「戦争の放棄」を謳う「平和憲法」を持つ日本が武器輸出を論じること自体、矛盾ではないのか。延坪島事件や尖閣諸島事件など、朝鮮や中国の「脅威」をことさら喧伝してきた狙いはここにあったのかとかんぐりたくもなる。(国)

[朝鮮新報 2010.12.8]