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春・夏・秋・冬

 ウィキリークスが米国の秘密外交公電を公開した。「ソウル発」公電には南の閣僚の「対北感」が赤裸々に示されている。米国務省高官や大使館関係者との会話では「改革失敗」「社会混乱」「数年後には崩壊」などの言葉が続き、「南主導の統一」に関する自論まで述べている

▼米国人相手に交わされたのは、真偽が定かでない断片的情報を引用した希望的観測、思い込みにすぎない。今回明らかになったのは、南の対北政策がいかにいい加減な根拠にもとづいているかということだ

▼李政権発足以来、北側に関する最も有効な情報チャンネルは遮断されたままだ。北南合意に沿って対話、交流が行われば、北側の関係者と接触する機会はいくらでもある。国内事情も確認できるだろう。「同じ民族」という観点から、政府高官レベルで南の内外政策に影響を与える「第一級の秘密情報」がもたらされることもあるかもしれない。北南合意を否定した政権は、北側と向かい合うことを放棄し、身勝手な妄想の世界に閉じこもることを選んだわけだ

▼荒唐無稽な「北崩壊論」に洗脳された閣僚に政策実行をゆだねる大統領が、どのような末路をたどるかは推して図るべしだ。90年代に「北崩壊論」を主張した大統領は、任期中に北南首脳会談を行えなかった。北の人々の間では民族和解を妨害した「反逆者」として、いまでもすこぶる評判が悪い。(永)

[朝鮮新報 2010.12.3]