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春・夏・秋・冬

 11月25日、国会議事堂裏の議員会館で日本軍「慰安婦」問題の立法解決を求める集会が開かれた。入口には「日の丸」を掲げた約30人の集団が陣取り、建物に入る人々に向かって、「朝鮮人は朝鮮に帰れ」などと罵詈雑言を浴びせた。汚い暴言はハルモニたちにまで向けられた。「同じ日本人として恥ずかしい」。ある支援者は涙ぐんだ

▼集会後、デモが行われた。右翼団体との鉢合わせを避けるため、地下から隣の建物に移って地上に出るよう指示された。「あの暴言を止めさせるのが筋ではないか」と不満の声も。歩道に出ると、間に警官らを挟んで右翼団体と対峙した。市民らは団結して声を張り上げ、罵詈雑言をかき消した

▼同時刻、同会館で朝鮮学校関係者らが緊急記者会見を開いた。日本政府が「高校無償化」適用について「教育上の観点から客観的に判断すべき」とした統一見解を翻し、「審査手続きの停止」を表明したからだ。学校関係者らは「生徒たちを何度傷つければ気が済むのか」と怒り心頭だった。会見場のすぐそばを、朝鮮学校排除を初めに公言した国会議員が通り過ぎた

▼差別発言をした政治家が市民の血税で建てられた議員会館を闊歩し、根拠なきひぼう中傷が「表現の自由」として「警護」される。ある法学者はこうした状況を「国家主導型差別」と表現。人種差別を規制する法整備が必要と訴える。(天)

[朝鮮新報 2010.11.29]