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春・夏・秋・冬

 自主、自立、自衛の路線を掲げ、敵対国の制裁に対抗しながら国づくりを進めてきた朝鮮には、他国の基準がそのまま適用されない「独自製品」がいくつかある。たとえば、国内に豊富な石灰石と無煙炭が原料の化学繊維ビナロンは、「チュチェ繊維」と呼ばれる

▼軍事分野にも「チュチェ魚雷」がある。2日、国防委員会検閲団が南の哨戒艦沈没事件に関する真相公開状を発表した。南は「北犯行説」の根拠として、沈没水域で発見したという「アルミニウム合金の破片」を示したが、それ自体が「事件ねつ造の動かぬ証拠」だと国防委は主張する。公開状によると、朝鮮人民軍の保有する魚雷は他国のようなアルミニウム合金製ではなく「鋼鉄合金」で製造されたものだという

▼南は、自分たちの「常識」と勝手な思い込みに基づき「北の魚雷攻撃」のシナリオを書いたが、「物証」で裏付けしようとして自ら墓穴を掘った。「1番」と書かれた魚雷残骸をはじめ、南が示した品々が「北の製品」ではないことは当事者が一番よく知っている

▼国防委は、いまからでも朝鮮海軍の魚雷破片を提供する用意があると表明している。発見した破片と比べれば真偽がはっきりする。南の対応が見ものだ。鉄鋼合金のかけらは、爆発を起こすような危険物ではない。受け取れないようでは、これまでの偽装工作を認めたも同然だ。(永)

[朝鮮新報 2010.11.5]