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春・夏・秋・冬

 「日本の教育が朝鮮植民地支配や強制連行、差別の歴史をきちんと教えているとは思えない。私たちは民族教育のおかげで自分のルーツを知ることができる。よく知りもしないで反日教育だとか言わないで」―インタビューに応じたチマ・チョゴリ姿の朝高生はうっすら涙を浮かべた

▼同時刻、永田町では民主党拡大政調役員会が開かれた。朝鮮学校への「高校無償化」適用に関し、文部科学省設置の「検討会議」が示した「適用基準」を了承した。事前の3回の部門会議では、「外交問題とは切り離して差別なく適用すべき」との見解が大勢を占めていた

▼これをおもしろく思わない一部国会議員とメディアが再び横槍を入れている。「教育内容を問わない」としたことが気に食わないのだ。無関係の拉致問題担当相を担ぎ出し、文科省に圧力をかけている。ある全国紙には、国立大学の教育者が書いたとは思えないような稚拙な内容のコラムが掲載された。彼によると、朝鮮学校への「無償化」適用を支持することは「人さらいテロ国家の側につく」ことになるという

▼議論は十分すぎるほど時間をかけて行われた。「具体的教育内容は問わず外形的要素で判断する」と確認された。前例も法的根拠も必要性もないからだ。反対派の悪あがきは、もはや保守層の支持をつなぎとめておくためのアリバイ作りでしかない。(天)

[朝鮮新報 2010.10.25]