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春・夏・秋・冬

 朝鮮労働党創建65周年記念行事と関連して、朝鮮は外国メディアの現地での取材を許可した。日本のメディアも大挙平壌入りし、テレビなどは「平壌からの生中継」をアピールしていた。平壌市民の明るい表情や暮らしぶりなど、現地報道ならではの肯定的な部分もあった。しかし、「北朝鮮の狙い」をうんぬんする旧態依然とした姿勢には、あきれた

▼朝鮮の「狙い」なるものを喧伝しながらも平壌に乗り込んだのは「特オチ」を恐れてのことだろうが、あまりにも言動に矛盾があるのではないか。そして、一様に同じ「解説」をばらまく。国内の政治問題では意見が異なる日本のメディアだが、朝鮮問題に関しては事前に示し合わせているかのように論調が同じだ。日本のメディアにとっては、朝鮮は「理解不能な国」「いかがわしい国」でいてもらった方が都合がいいのだろう

▼メディアは今回、「拉致、核、ミサイル」という使い古された荒唐無稽な主張を持ち出したが、これまでに果たして何が解決したのか。結局は、「北朝鮮の脅威」をいつまでも利用したいということだろう。このようなスタンスでは、いずれ朝鮮や中国など周辺諸国との矛盾はさらに激化するだろう

▼当局までも含め、日本は朝鮮をはじめとする東アジアの近隣諸国とのこれからの関係を真剣に考える時期が来ているということを自覚すべきだ。(国)

[朝鮮新報 2010.10.13]