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春・夏・秋・冬

 朝鮮高級学校への「無償化」適用を求める声は日を追うごとに広がっている。東京都内で3、6、9月に開かれた集会とデモの賛同団体の数は69、142、267と増加した。主催した日本市民らは、共感の広がりを肌で感じているという

▼反対意見も根強い。朝鮮学校の教育内容や運営に関する誤った情報を垂れ流し、政治問題に巻き込む一部の政治家やメディアによって、「何となく反対」派が生まれている。デモに参加したある日朝友好団体のメンバーは「これだけ報道が偏っていると、一般の人が『北朝鮮だから構わない』という発想になるのも無理はない」と嘆く

▼ある都立高校教諭は、メディアの大手各社が朝鮮学校への「無償化」適用に否定的な情報ばかりを意図的に流しているとし、報道の偏りが子どもたちの視野を狭めかねないと危惧する。「問題意識がなければ、自然と『反対』派に流れてしまう」

▼こうした「何となく反対」派は、正確な情報に接すると考え方を改める。「誤解や偏見の根っこは案外もろい」という。あとは話し合う場、「理解を共有する場」をいかに与えられるかが鍵だとも

▼学校は意見や主張を押し付ける場ではない。公正な「答」を生徒自身が見つけられるよう、教師は情報やさまざまな見方を提示する「お膳立て」に徹する。偏向報道であっても一つの見方として提示することもあるという。だが、そうして生徒たち自身が導く答は、ほとんどの場合、「朝高生も高校生。平等に適用すべき」というものだという。朝鮮学校排除に反対する日本の高校生の存在は大きい。(天)

[朝鮮新報 2010.10.4]