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春・夏・秋・冬

 インターネット検索では、キーワードを入力すると関連するサイトやページ、記事、広告などが表示される。ただ、人がいくら主体的に、意図的に字を打ち込んでも、その結果は検索エンジンの「思考回路」によるものにすぎない。そこに、図書館の書籍配置のような「公平さ」はない

▼単純なものでは、検索結果を人気ページ順に表示するようにプログラムが組まれる。「見せたい」「伝えたい」ページを意図的に上位に表示することもできる。書店で読みたい本を探していても、いつの間にか「売れ筋の本」「店側が売りたい本」を手に取ってしまうようなものなのだ

▼日本最大手のポータルサイト「Yahoo! JAPAN」は、「Google」の検索エンジンを採用すると発表した。「Google」は社名自体が「ネットで検索する」という動詞として使われるほど世界的に定着した検索サービス。その影響力から、「日本でのネット検索が事実上100%、Googleを通じて行われることになる」と警鐘を鳴らす専門家もいる

▼利用者のページ閲覧・検索履歴、個人情報から、その人に合った「おすすめ」の商品や記事を優先表示することもできる。便利だが、各ページの扱いに「公平さ」はない。サービスも行き過ぎるとただの押し付けでしかない。少数意見は淘汰され、情報は偏り、画一化が進む

▼検索サービスで「korea」と打ち込んで検索してみても、「朝鮮」を見つけるまでには手間がかかる。こうしたサービスが1社に集中され、仮に特定の政治集団に操られた場合を想像すると恐ろしい。 (天)

[朝鮮新報 2010.8.2]