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春・夏・秋・冬

 朝鮮大学校政治経済学部4年生がシンポジウムを開いた。タイトルは「新しい全盛期とわれわれの未来」。同胞社会の未来を担う朝大生が在日朝鮮人運動の新しい全盛期を切り開こうという総聯の呼びかけにいち早く呼応し、一丸となって立ち上がろうと決意を示した頼もしい内容だった

▼大学生を見ればその国の将来がわかるとも言われる。まさに「未来を映す鏡」だ。発展途上にある国の大学生は夢と希望に満ち溢れ、政治や経済、社会問題にも比較的敏感だと言われる。一方、先進国では将来への不安、やりたいことがみつからないなど、無気力でモラトリアムな学生が多いことが問題となっている

▼日本の大学生は雇用不安、政治不信、年金など若年世代への負担増などの理由から、約7割が「将来に夢や希望を持てない」と感じているという。先が見えないからやる気も起きない。地道に勉学やスポーツ、芸術に励む学生もいるが、個々人の満足感から脱せず、時代を動かす大きな流れを生むには至らない。結果、「私が学生の頃は…」と大人たちの嘆きを聞かされる

▼朝大生の意気込みの素晴らしさは、「同胞社会の明るい未来を切り開こう」とする社会変革の意志に表れている。学生だからと侮れない。学者、弁護士、プロスポーツ選手など、最近の卒業生の幅広い活躍は同胞社会に活力を与えている

▼なかでも、あらゆる面で厳しい環境の中で専従活動家、教員として現場で格闘する青年たちの意気込みには目を見張るものがある。潜在的な力は大きい。新しい未来像をたぐり寄せる鍵となる。(天)

[朝鮮新報 2010.7.20]