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「天安」号事件に関する国連安保理議長声明が発表された。北を追いつめ、朝鮮半島の緊張激化を狙った米・南の目論見は完全に破たんした。朝鮮外務省のスポークスマンが述べたように、「最初から国連に上程する必要もなく、北南間で解決されるべきだった」ということだ ▼日本のメディアなどは、「北朝鮮を刺激したくない中国の思惑」などが今回の議長声明につながったなどと主張している。しかし、議長声明に盛り込まれた朝鮮半島の懸案を「適切な通路を通じた直接対話と協商を再開し、平和的に解決することを奨励する」という文言を見れば、日本のメディアの主張が根本的に間違っていることはすぐにわかるだろう ▼米国は「天安」号事件を最大限利用して、南朝鮮や日本への影響力を拡大しようと目論んでいる。日本との関係では普天間基地移設問題をなんとか「クリア」し、南朝鮮からは戦時作戦統制権の移管延期を得た。米国からしてみれば一見すべてがうまくいったように見えるが、そう単純ではない ▼「平和と統一を開く人々」をはじめとする南朝鮮の多くの市民団体は、作戦統制権の移管について議論する南朝鮮と米国の安保政策構想会議を中断し、朝鮮半島の非核化と平和協定を結ぶための会談をすべきだと主張している。李明博政権は革新勢力への圧力を強めているが、市民団体の活動はますます勢いづいている ▼日本でも良識ある市民たちが各地で地道な活動を展開している。朝鮮半島、東北アジアの平和のための運動はいっそう盛り上がりを見せるだろう。(国) [朝鮮新報 2010.7.14] |