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春・夏・秋・冬

 何かを始めようと思い立ってもなかなかうまくいかないものだ。年を重ねるとなおさら、長年の生活リズムや習慣を変えることは難しい。仕事、生活、健康など条件面の「縛り」が影響したりする。だが、衝撃的な出来事や心に響く言葉が、そうした「縛り」から人を解き放つことがある

▼先日、参加した同窓会では、同級生に刺激を受け新しい決意を語る人がいた。思い出話が次第に同胞社会や学校の話題に移っていった。同胞社会に貢献したいという学生時代の思いそのままに、朝青や青商会、学校で活動している同級生の晴れやかな姿に心を打たれ、「自分も明日から青商会に出よう」と決心した人もいた

▼大阪・東成青商会の会長は、同級生との「口論」がきっかけで会長を引き受けることになった。本人は、「売り言葉に買い言葉」と照れくさそうに語るが、彼が持つ朝鮮学校への熱い思いを誰よりも知る同級生の後押しが、大役を引き受ける決意を固めさせたようだ

▼京都府青商会は、副会長の「一度行ってみたい」という何気ない一言がきっかけとなり、日本人士との訪朝事業を実現させるまでに至った。「人と人の付き合いが国を動かす。活動を各地に広げたい」。そんな大きな志を持って日朝友好交流を進めている

▼友人や家族といった身近な存在は、人が何かを始めたり決意したりする上で、大きな影響力を秘めている。それを開花させる場をたくさん作り出したいものだ。前述の同窓会を企画した幹事は「いつでも戻って来て原点に立ち返り、活力をもらえる場にしたい」と意気込んでいた。(天)

[朝鮮新報 2010.7.12]