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春・夏・秋・冬

 2年前、出張で九州を訪れた際、「釜山−門司」など割安な航路が開かれたことで南朝鮮から観光客が大勢押し寄せ、ホテルが取れずに困ったことがあった。だが、今年のGWに博多に行った時は、宿泊前日でも容易に予約することができた。「リーマン・ショック」後のウォン安などの影響で激減したという

▼日本政府観光局の統計によると、昨年、日本を訪れた外国人は、南朝鮮が約159万人、台湾が約102万人、中国が約101万人で、東アジアが上位を占めている。だが前年に比べると、南朝鮮はマイナス33.4%、台湾はマイナス26.3%と大きく減少した

▼代わって台頭しているのが中国人観光客だ。昨年比0.6%とわずかではあるがアジアで唯一増加した。日本政府は7月から中国人の個人観光ビザ発給要件を緩和。ビザを受けられる対象は現在の10倍の約1600万世帯に増えるという。しかも、他の外国人に比べ購買意欲が旺盛なため、日本の経済に大きく影響するという

▼「人民元の弾力化」は中国の消費拡大を後押しすると見られている。中国が「世界の工場」と呼ばれた時代は過ぎ、「新たな巨大市場」として注目されている。日本も過去に円高で海外旅行がブームになった。高度成長を経て「バブル期」を迎えると、消費は拡大した

▼中国の人口は14億人に到達しようとしている。こうした流れを見越してすでに動き出している同胞もいる。「朝鮮で作って中国で売る」。海外同胞は有利な立場にいると力説する。「米、日、南朝鮮が足踏みしている今が最後のチャンスだ」。(天)

[朝鮮新報 2010.7.5]