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春・夏・秋・冬

 朝鮮で好評上映中の映画「東海の歌」の関係者との取材交渉が、公開から一カ月目にしてようやく成立した。インタビューのために向かった朝鮮芸術映画撮影所は、例年とは違った雰囲気だという

▼正門をくぐるとすぐに「俳優庁舎」と呼ばれる建物がある。入口で待っていると、次から次へと見覚えのある面々が出入りした。ほんの数分の間に、3人の「人民俳優」が出入りし、さらに3枚目役で評判の人気俳優や農家のおばあさん役に欠かせないベテラン俳優が通った。レッドカーペットはなくとも豪華なラインナップだ

▼というのも、この日は定期的に開かれている「演技発表会」の打ち合わせの日だった。俳優や演出家らが互いに演技を批評し合うことでレベルアップを図ることを目的としている。俳優にとっては映画出演のためのアピールの場でもあるという。さすがに非公開とあって中の様子は伺えなかったが、最近とくに若手が積極的で熱心だという

▼朝鮮の映画関係者は今年、「100編運動」に乗り出した。年間100篇の映画を作れば若手にもチャンスが回る。それで20〜30代の俳優、演出家、作家が鼻息を荒くしているというのだ。「東海の歌」の演出(監督)を務めたチャン・ヨンボクさん(66)は、「若い発想が映画界を活性化させている」と感心する

▼「東海の歌」の主なキャストは40〜50代。映画が市民の間で好評を得たことで、若手に手本を示すことができた。出演者らは「次は若手の番だ。斬新で市民を驚かせる傑作を作ってみせてほしい」と期待を寄せている。(泰)

[朝鮮新報 2010.2.8]