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李冽理選手 各地の同胞ら祝う 同胞に力と勇気与えた

 WBA(世界ボクシング協会)スーパーバンタム級王者の李冽理選手を祝賀する会が10月30日、東京都内で行われた(主催=在日本朝鮮人体育連合会、在日本朝鮮人ボクシング協会)。総連中央の許宗萬責任副議長、金露顕会長をはじめとする体連関係者、同胞スポーツ選手らが参加した。

 許宗萬責任副議長は、朝鮮大学校を卒業した李選手の勝利は、祖国の尊厳と民族教育のすばらしさを全世界にとどろかせた英雄的快挙であると高く評価。祖国の人民、在日同胞、とくに朝鮮学校の生徒たちに力と勇気を与えたと述べ、防衛戦で連勝してもらいたいと激励した。

 李選手は、自らを育んでくれた祖国と同胞社会の期待に応え、来年1月に予定されている初防衛戦でかならず勝利したいと決意を語った。

 この日、朝鮮のボクシング協会から送られてきた祝電が紹介され、許宗萬責任副議長が総連中央常任委員会の記念品を伝達し、新たに作られた李選手の応援歌2曲が披露された。

 また、李選手の応援会、ボクシング協会、朝大連合同総会の役員が祝辞を述べた。

応援会、横浜で祝勝会 「支え」ずっと変わらず

「李冽理選手応援会」主催の祝勝会(10月15日)

 「李冽理選手応援会」が主催する祝勝会が10月15日、横浜で開かれた。会場には総連中央の「益柱副議長兼民族圏委員会委員長、在日本朝鮮人体育連合会、在日本朝鮮人ボクシング協会、総連神奈川県本部、各地域青商会、横浜光ジムの各団体関係者らと同胞、日本市民ら130余人が集まった。

 世界戦の入場時同様、会場に「海岸砲兵の歌」が流れると、赤いのぼりとともに李選手が登場。会場は、拍手喝采と歓声に包まれた。

 祝勝会では、来ひんと関係者による祝辞、トークイベント、李選手が使用したグローブ争奪じゃんけん大会などが行われた。

 祝辞を述べた「益柱副議長は、李選手の世界制覇が「民族と祖国に大きな喜びをもたらした」と語るとともに、無名時代から一貫して応援に励んできた「応援会」の活動について高く評価した。

 また、全国各地の同胞、関係者からはたくさんのお祝いメッセージが届けられた。

 大阪朝鮮高級学校ボクシング部時代の恩師・梁学哲さん(大阪朝鮮第4初級学校校長)は「李選手が勝利をつかんだ瞬間、民族教育を守る道を歩んできてよかったと思った」と話し、これからも民族教育が生んだボクサーとしての誇りを持った有能な選手になってほしいと願いを語った。

 「大きなプレッシャーの中で、世界チャンプという目標を有言実行した先輩を心から尊敬します」との祝電を寄せたのは、現在サッカーのドイツ2部リーグ、ボーフムでプレーする鄭大世選手。「同じ朝大出身として、自分も負けじと得点王をめざす」と意気込みを明らかにした。

 李選手は、元WBC世界スーパー・フライ級王者の洪昌守氏、所属ジムの石井一太郎会長代行と並んで尊敬する実兄の哲理さんに「これまで本当にありがとう」と花束を贈呈した。哲理さんは「最高のプレゼント」とほほ笑んだ。

 李選手はまた、「応援会」を筆頭にこれまで声援を送ってきた多くの同胞、関係者らにあらためて謝意を表し、「チャンピオンベルトを奪っただけでは、満足していない。日本と同胞社会、世界にいっそう名をとどろかせるよう頑張りたい」と防衛戦への意欲を語った。

 「李冽理選手応援会」は2010年4月、それまで応援活動に取り組んでいた神奈川青商会や神奈川朝青が中心となり発足した。以来、「冽理のためにできるかぎりサポートしたい」と、どんなときも変わらずに見守り、物心両面から李選手を支えてきた。

 この日、「応援会」の役員らは、「今までと同じように、冽理を見守り支えていきたい」と口をそろえた。(周)

[朝鮮新報 2010.11.5]