横浜で、李冽理選手祝勝会 「支え」ずっと変わらず |
今月2日に東京・後楽園ホールで行われたWBA世界スーパー・バンタム級タイトルマッチで、世界王者を奪取した李冽理選手(28、横浜光ジム)の祝勝会が15日、ホテル横浜ガーデンで盛大に行われた。主催したのは、「李冽理選手応援会」。この日、参加者らは、李選手の快挙を称え、今後のさらなる飛躍へ期待の声を寄せた。 世界戦の入場時同様、会場に「海岸砲兵の歌」が流れると、赤いのぼりとともに李選手が堂々の登場。会場は、拍手喝采と歓声に包まれた。 この日、会場には総連中央の「益柱副議長兼民族圏委員会委員長、在日本朝鮮人ボクシング協会、在日本朝鮮人体育連合会、総連神奈川県本部、各地域青商会、横浜光ジムの各団体関係者らと同胞、日本市民ら130余人が集まった。
祝勝会では、来ひんと関係者による祝辞、トークイベント、李選手が使用したグローブ争奪じゃんけん大会などが行われた。
祝辞を述べた「益柱副議長は、李選手の世界制覇が「民族と祖国に大きな喜びをもたらしてくれた」と話し、無名時代から一貫して応援に励んできた「応援会」についてもともに称えた。 また、全国各地の同胞、関係者からはたくさんのお祝いメッセージが届けられた。 李選手の大阪朝鮮高級学校ボクシング部時代の恩師・梁学哲氏(現・大阪朝鮮第4初級学校校長)は、祝賀VTRの中で「李選手が勝利を掴んだ瞬間、民族教育を守る道を生きてきてよかった思った。感無量だ」と話し、これからも民族教育が生んだボクサーとしての誇りを持った有能な選手になってほしいと願いを語った。
「大きなプレッシャーの中で、世界チャンプという目標を有言実行した先輩を心から尊敬します」との祝電を寄せたのは、現在サッカーのドイツ2部リーグ、ボーフムで奮闘する鄭大世選手。「同じ朝大出身として、自分も負けじと得点王を目指してがんばる」と意気込みを語った。
一方、李選手の兄・李哲理さんも舞台にあがった。 李選手にとって哲理さんは、元WBC世界スーパー・フライ級王者の洪昌守氏、所属ジムの石井一太郎会長代行と並んで、尊敬する「アニキ」。哲理さんは、どんなときも近くで李選手を支えてきた。李選手は、この日、そんな兄に向けサプライズ企画として花束を贈呈した。 「これまで本当にありがとう」と李選手から花束を手渡された哲理さんは、突然すぎると驚きながら「最高のプレゼント」と微笑んだ。 李選手はまた、「応援会」を筆頭にこれまで声援を送ってきた多くの同胞、関係者らにあらためて深い感謝を述べ、「チャンピオンベルトを奪っただけでは、満足していない。日本と同胞社会、世界にいっそう名をとどろかせていけるよう頑張りたい」と防衛戦への意欲を見せた。さらに、「『拳』でしか恩返しできない。『拳』に期待していてください」と決意を語った。 「李冽理選手応援会」は2010年4月、それまで応援活動に取り組んでいた神奈川青商会や神奈川朝青が中心となり発足した。以来、「冽理のためにできるかぎりサポートしたい」と、どんなときも変わらずに温情を注ぎ、物心両面から李選手を支えてきた。 この日、「応援会」の役員らは、「今までと同じように、冽理を見守り支えていきたい」と口をそろえた。 [朝鮮新報 2010.10.18] |