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〈全国中学校サッカー大会〉 1回戦、1−0で勝利

東大阪中級、「全国」通算4勝目

得点した黄尚煥選手

 「第41回全国中学校サッカー大会」の1回戦が19日、山口県の防府市陸上競技場などで行われた。大会には各地の地方予選を勝ち抜いた32チームが参加。大阪府代表として先日行われた近畿大会で3位となり(上位5チームが「全国大会」出場)、4年ぶり4回目の「全国大会」出場を果たした東大阪朝鮮中級学校サッカー部は同日、維新百年記念公園補助競技場で行われた習志野市立第1中学校(千葉県)との1回戦を1−0(前半0−0)で勝利し、2回戦進出を果たした。

 この日、会場には選手らの学父母らのほか、総連山口県本部の李建男委員長をはじめとする山口の同胞、山口朝鮮初中級学校の生徒、東大阪中級が冬の遠征先の宿泊地として訪れ交流の深い九州朝鮮中高級学校のサッカー部など150余人が応援に駆けつけた。

 たくさんの声援を受けながらピッチに立った東大阪中級は緊張気味にも見えたが、序盤からパスを多用するシンプルなサッカーを展開。前半を0−0で折り返した。

1勝し喜ぶ東大阪中級サッカー部

 後半は本来のチームワークが攻撃に連動性を生んだ。5分、左のコーナーキックから高く上がったボールを康英賛主将(中3)が中央に頭で折り返し、金樹澄選手(中3)が高くジャンプし、ゴール側にヘッド。これを黄尚煥選手(中3)が押し込み先制した。悲鳴のような大歓声が会場を包み、選手らは抱き合い喜んだ。東大阪中級はその後もGKの金壮奎(中3)をはじめディフェンス陣が堅守。そのまま逃げ切り、「全国大会」通算4勝目(97、04、06年の各大会で1勝)をあげた。

 康主将は、「勝てて良かったが、もっと声を出し合わなければ。26人いる3年生全員の一丸となった気持ち、山口をはじめとする同胞、先輩たちの期待が力になった」と話した。

 一方、相手校の監督は、「(東大阪中級は)体の大きな選手が多く、一人ひとりのフィジカルも強い。失点の時間帯が敗因になった」と語った。

 東大阪中級は「全国大会」を控え、高校やクラブチームなどレベルの高いチームと練習試合を積んできた。朴秀勇監督は、「一体感、チームワークに磨きがかかってきた。なによりも同胞の応援が選手たちを後押ししてくれた」と語った。

応援する同胞

 会場に詰め掛けた同胞応援団は、勝利のホイッスルを聞くと、両手を高くあげ喜んだ。会場となった山口県では、東大阪中級生徒らを温かく迎えようと、山口県本部、山口県商工会、山口初中が合同で後方支援を行った。県商工会の李孝光副会長は「東大阪のウリハッキョも山口と同じように私たちの学校。1勝できてほんとうに良かった」と喜んだ。

 同胞応援団の最前線に陣取っていた九州中高サッカー部の金英権主将(中3)は、「同じ朝鮮学校の生徒として2時間をかけて応援に来たが、東大阪の選手がなんだかとてもかっこよく見えた」と話した。

 東大阪中級が2回戦(20日)でたたかう常葉学園橘中学校(静岡県)は優勝候補。それでも東大阪中級は、過去3回の「全国大会」でベスト16が最高の成績だったこともあり、「新たな歴史」を創ろうとベスト8以上を目指し意気込んでいる。

[朝鮮新報 2010.8.20]