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〈第8回ヘバラギカップ〉 意地とプライドかけた決勝

 3日に行われた決勝戦は両チームが意地とプライドをかけた熱戦が繰り広げられた。

 女子部門では東京第1と東京第2が対戦した。東京第1は序盤からインサイドを攻め、第1クオーター(11−7)、第2クオーター(20−17)でリードした。第3クオーターでは東京第2が追い上げ、第4クオーターでスコアは25−25の同点に。

 東京第1はファウルで獲得したフリースローを確実に成功させるなどし3点差をつけた。これを機にペースをつかんだ東京第1はバランスのとれた攻撃で逃げ切り、33−26で勝利した。ボールを持ったときの左右への展開、インサイドでのボールキープが光った。

 東京第1はヘバラギカップ優勝を目指し、4月からほとんど休みなしで練習をしてきたという。中、高とつながるように基礎練習に重点を置いている。5月の新人戦では東京第2に勝ったものの、試合中に泣く生徒がいるなど、メンタル面の弱さがあった。尹明K監督はそれを克服しようと、走り込みの練習量を増やすなど試行錯誤した。「決勝では生徒が高いメンタルを発揮してくれた」と胸を張った。

 金里愛主将(初6)は、決勝の重圧を感じていなかったという。「最後まで楽しもう」という気持ちで、団結力を重視し、気迫で勝ろうと努めた。「とてもうれしい。みんなが一生懸命だったから」とうれし涙を流していた。

 一方、東京第2の鄭佳奈主将(初6)はチームをまとめることができなかったことを悔やんだ。東京第1のディフェンス、パス回し、シュート能力にかなわなかったと語りながら、「これからも学校や家での練習に励みたい」と上を向いた。

 男子部門は西東京第2の連覇に注目が集まった。決勝の相手は埼玉。

 試合は埼玉の先制弾で始まった。しかし、西東京第2は緩急をつけた華麗なドリブルや高い得点力、突破力で圧倒。前半戦(第1、2クオーター)を終えた時点で15−15だった点数差は、第3クオーターから徐々に開き、終わってみれば46−25と差がついた。

 西東京第2の選手たちは、昨年まで自分たちを引っ張ってくれた先輩たちがいたから今の自分たちがいるという認識のもと、強いチームの伝統を後輩に継承しよう、必ず連覇を果たそうと大会に臨んだ。創部から5年目。年間50試合をこなし、礼儀も重んじ強化を図ってきた。

 太翔真主将(初6)は優勝するため、精神力の強さを持続することを重視した。「あきらめない気持ちは、先輩たちに教わった。優勝できてうれしい」と語った。

 大会を通じ6年生の「継承」への思いは後輩にしっかりと受けつがれた。林将義選手(初5)は、「先輩たちから受けついだ強さの伝統をしっかりと守っていきたい。これからも勝つために努力したい」と語った。

 太主将のアボジ、太興洙さん(38)は、生徒、学父母、教員がなにをするにも一丸となっていると述べ、子どもたちのためならどのような行事でも、応援でも、盛り上げたいと語った。

 プレッシャーのなかで優勝した生徒と喜びを分かち合っていた金将志監督は、今回の2連覇に満足することなく、いちからチームを強化していきたいと語った。

 一方、埼玉は6年生がチームを引っ張った。決勝では技術面の差に苦しんだが、高いチーム力を見せた。5年生が多く出場したため、来年は期待が大きい。決勝でも抜群の団結力を発揮できたと、金敬石主将(初6)は堂々としていた。

[朝鮮新報 2010.8.6]