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鄭大世選手 ドイツで初得点

同胞の声援を胸に活躍

 ドイツ2部のVfLボーフムに移籍したサッカー朝鮮代表の鄭大世選手が7月28日、ドイツで行われたMSVデュースブルクとの練習試合で初得点した。

監督「最高だった」

試合後の鄭大世選手 [写真=聯合ニュース]

 背番号13番のユニフォームでドイツでの初試合に臨んだ鄭大世選手は、前半19分にチームが獲得したPKをゴール右隅に決めた。

 鄭選手はこの日、前半のみ出場。試合は1−1の引き分けだった。

 ボーフムの監督は、鄭選手に「今日は最高の技術を見せてくれた。次の試合でも最初から出場するようにする」と称えた。

 また、南朝鮮の「聯合ニュース」が現地発の記事で伝えたところによると、チーム関係者は試合後、鄭選手の技術、積極性がチームの1部昇格に貢献するだろうと期待感を示し、ドイツ語を独学で習い、一日も早くチームに溶け込もうと努力する鄭選手の真摯な姿勢を高く評価した。

 鄭選手が日本で所属していた川崎フロンターレの稲本潤一選手(日本代表)も2007年から2年間、ドイツでプレーした。稲本選手は最近、ボーフムに移籍した鄭選手に「新たな環境でサッカーをするのは決して簡単なことではないが、大世なら活躍してくれると思う。1部昇格のためにがんばってもらいたい」とエールを送った。

2得点目でアピール

 「うれしかった」

練習試合でドイツでの初ゴールを決めた鄭大世選手の試合後の感想だ。

 一日も早く「得点」という結果を出さなければという焦りは、今回の得点で解消された。

 ドイツでの生活はすべてのことが新鮮だという。鄭選手自身が心配していた言葉の壁も、神奈川の同胞からプレゼントされたという電子辞書での勉強によって克服しているようだ。

 鄭選手は「海外で活躍し、在日同胞選手の新たな可能性を見せたい。今年夏のコマチュック大会に出場する朝鮮学校初級部の生徒たちには、自分の夢をかなえるために一生懸命プレーすることを心がけてもらいたい」と語った。

 一方、ドイツのプロサッカーリーグはブンデスリーガと呼ばれ、1部、2部それぞれ18チームあり、3部には20チーム、計56チームが所属する。シーズンは8月から11月と2月から5月にかけて総当たり戦方式で行われる。シーズンごとに、上部リーグ下位チームと下部リーグ上位チームの入れ替えがある。

 鄭選手が所属するボーフムは2005−2006シーズンにドイツリーグ2部から1部に昇格し、09−10シーズンに1部で17位となり、2部に降格した。チームは今シーズンでの1部昇格を目指し、チーム強化に努めており、関係者は鄭選手の活躍に期待している。鄭選手も1部リーグ昇格のために、8月から始まる10−11シーズンを通じ10得点以上することを目指している。

 一方、鄭選手はボーフムのホームで7月31日に行われたスペインのチーム(ヘタフェ)との練習試合でも前半41分に0−1から同点弾を叩き込みドイツでの2得点目をあげアピールした。鄭選手は試合開始から後半14分まで出場、チームは4−2で勝利した。(東)

[朝鮮新報 2010.8.4]