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〈2010W杯〉 朝鮮 ポルトガルに完敗 リベンジ果たせず、悔し涙

攻撃で空いたスペース突かれ

ドリブルするホン・ヨンジョ選手

 【ケープタウン発=李東浩記者】朝鮮代表は21日、ケープタウンのグリーンポイントスタジアムでポルトガルと対戦。0−7で完敗し、グループリーグ敗退が決まった。

 朝鮮は、グループリーグ初戦のブラジル戦と同じく、堅守からの速攻で得点を狙う戦術を徹底させた。一方、右サイドを崩し果敢にゴールに迫るなど、ブラジル戦よりも攻撃に積極性が表れていた。

 前半11分、鄭大世選手(9番)が 左サイドでボールをキープし右に展開。走りこんだDFのチャ・ジョンヒョク選手(2番)が右足で強烈なシュートを放ったが、わずかにゴール右に外れた。 18分には右サイドから ホン・ヨンジョ選手(10番)がシュート。GKがはじいたボールをパク・ナムチョル選手(4番)が頭で狙うがゴール上に外れた。21分、安英学選手(17番)の左足シュートもわずかにゴール左に外れた。

 一方、ポルトガルは朝鮮が攻め上がって生まれたスペースを巧みに突き、サイドから朝鮮ディフェンス陣の裏を狙う攻撃で決定機を演出。そして29分、スルーパスから抜け出したメイレレス選手(16番)にゴールを決められた。

 後半はポルトガルの怒涛の攻撃を受けた。8分、11分に立て続けに失点した朝鮮は、MFのキム・グミル(6番)、キム・ヨンジュン選手(15番)を投入して建て直しを図り、再び攻勢に出た。しかし、前がかりになって生じたスペースを突かれ、7失点で大敗した。

試合後インタビューを受ける鄭大世選手

 試合終了直後、鄭大世選手は「同胞たちに申し訳ない」と涙ながらに語った。

 「前半は五分五分だと感じていたが、後半に集中力を切らしてしまい、ミスが増えてしまった。自分たちのミスでこの結果になってしまったことが残念。1966年大会のリベンジをしたいと思っていたが、このような結果になってしまい、応援してくれた人たちに申し訳ない」

 また、鄭選手は雨で技術の差が表れたことを敗因の一つに挙げた。次戦については「W杯はまだ終わっていない。次の試合が0−7から始まる訳ではないので、勝つ可能性はある。勝って期待に応えたい」と気を取り直した。

 安英学選手は「失点を重ねたので、最後まで諦めずに点を取り返そうとしたが、攻撃に出すぎてしまったようだ。切り替えて次は良い試合を見せたい」と述べた。

 キム・ジョンフン監督は記者会見で「選手たちは精一杯戦った。しかし、戦術が完全でなく失点してしまった。監督として適切に戦術を駆使することができず、多くの失点を喫した」と語った。失点後、戦術を変えることはできなかったのかとの質問には、「相手の攻撃が時間経過とともに良くなった反面、わがチームは得点を熱望するあまり攻撃と守備の調和が合わなくなった。選手が興奮した面もある」と述べた。そして、「祖国では最後まで戦うようわれわれを激励してくれることだろう。目標は達成できなかったが、もう1試合ある。戦術を整え、最後の試合に向けて準備したい」と語った。

 ポルトガルのケイロス監督は「朝鮮の選手たちは最後まで全力を尽くし、フェアープレーに徹した。朝鮮代表に敬意を払う」と述べた。

[朝鮮新報 2010.6.22]