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第23回「万景台賞」マラソン競技大会 700余人の男女選手が競う

平壌の金日成競技場をスタートする選手たち [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 11日発朝鮮中央通信によると、国際陸上連盟(IAAF)−第23回「万景台賞」マラソン競技大会の開幕式が11日、平壌の金日成競技場で行われた。朝鮮、中国、ジンバブエ、ウクライナ、ケニア、南アフリカ、エチオピア、ナミビアの選手らが参加した。

 朝鮮体育指導委員会のパク・ハクソン委員長は開幕式の演説で、太陽節(4月15日)を記念する大会が世界のマラソン界を発展させ、親善を深める重要な契機になるだろうと述べた。

 同日、マラソン競技が行われた。700余人の男女選手らが出場し、ウクライナのババリカ・イワン選手と朝鮮のキム・グムオク選手が男女競技でそれぞれ1位となった。また、パク・ソンチョル、チョン・ヨンオク選手が2位に、リ・ヨンホ、キム・ミギョン選手が3位入賞を果たした。

 閉幕式では、優勝カップとメダル、賞状が授与された。

女子優勝のキム・グムオク選手 「次の目標はアジア大会優勝」

 今大会の女子競技に出場したキム・グムオク選手(写真:朝鮮中央通信=朝鮮通信、22)は最後までペースを落とさず全区間で先頭を走り、2時間27分33秒の記録で優勝した。

 キム選手は、06年の第10回アジアマラソン選手権大会(北京)と08年の第11回アジアマラソン選手権大会(香港)で2連覇。また、07年の第24回世界大学生スポーツ競技大会(タイ)と09年の第5回東アジア競技大会ハーフマラソン(香港)でも優勝した。

 「次の目標は11月に中国・広州で行われる第16回アジア競技大会での優勝だ。そのために奮闘したい」とキム選手は語った。

 女子競技2位のチョン・ヨンオク選手は2時間30分53秒、3位のキム・ミギョン選手は2時間32分57秒だった。

 一方、男子競技で優勝したウクライナのババリカ・イワン選手は2時間13分56秒の記録を残した(写真:朝鮮中央通信=朝鮮通信)。

 ババリカ・イワン選手は、平壌の競技走路がしっかり整備されていたので、自身の能力を最大限に発揮できたと感想を述べた。

 2位にはパク・ソンチョル選手(2時間14分09秒)、3位にはリ・ヨンホ選手(2時間16分31秒)が入った。

注目集めたハルモニ選手 「これからも毎年参加したい」

 大会では、普段は理髪師の選手が市民の注目を集めた。10キロ走に出場したチョン・ミョンニョさん(61、功勲理髪師、写真)だ。昨年に続き出場した。

 大会にはこれまで60歳を超える男子選手が参加したことはあるが、「ハルモニ選手」の出場は初めてだ。

 かつてはアマチュアのバスケットボール選手だったというチョンさん。平壌で行われる国際マラソン大会に数年間、「ハラボジ選手」が出場する場面をテレビで見て、自ら出てみようと決心した。

 大会当日、スタート地点の金日成競技場に集った観衆は、「理髪師選手」を容易に見つけることができなかった。しかし、10キロ走を終え堂々とゴールしたチョンさんの姿を確認すると、「ハルモニ選手だ」「昨年も出場した理髪師のハルモニ選手だ」と温かい拍手を送った。

 70年代から40年間、1千余人の理髪師を育成してきたチョンさんは、「若い選手と同じコースを走ると、体と心が若返る。これからも毎年参加して、青春の気迫と情熱をもって仕事に励みたい」と述べた。【平壌支局】

[朝鮮新報 2010.4.21]