第1回埼玉同胞美術展 地域同胞の作品を一堂に |
101人、152点出品
第1回埼玉同胞美術展(主催=同実行委員会)が10〜14日、埼玉県さいたま市のハナ信用組合埼玉支店で行われた。 埼玉地域では、女性同盟東部支部書道教室、女性同盟南部支部絵画サークルをはじめ、これまで20年間にわたり文化・芸術活動を通して同胞たちの親ぼくを深めてきた蓄積がある。 実行委員会の玄斗圭委員長は、「昨年まで地域ごとのサークル別に開催してきた展示会を、県規模の催し物として拡大展示すれば、より多くの観客を招き入れることができる。それは出品者たちを励ますと同時に創作意欲をかき立てる効果をもたらす。また観客にとっても地域の同胞たちが創作したたくさんの作品群を通して、同胞間の交流と地域文化活動の幅をいっそう広げることができると考えた」と、開催の経緯を話した。 会場には絵画、書道、写真、工芸、彫刻、粘土、フラワーアレンジメント、押し花、パッチワークなど101人が創作した152点が展示された。総連埼玉の中部、南部、北部、西部、東部すべての支部と埼玉朝鮮初中級学校が参加した美術展には、会期中約230余人が足を運んだ。 そこには今年3月に行われた第62回全日本学生清書コンクールで中国大使館賞を受賞した埼玉初中・中級部2年(現在は3年)李水鈴さんの書道作品をはじめ、初1から中3まで46人の児童・生徒たちが書いた書道作品と、第39回在日朝鮮学生美術展で優秀美術部賞に選ばれた中級部美術部と初級部美術部14人の美術作品も含まれている。また、本作品展に向けて同胞たちを対象に行われた一般公募に寄せられた作品も展示された。 ある1世の同胞は、「生徒たちの作品を見ながら、幼い頃から一生懸命学ぶ大切さを感じた。子どもたちの作品もよくできていた。大人の書道と絵も水準が高かった。とくに彫刻が立派で感動した。来年もまた訪れたい」と話した。またある同胞女性(40)は、「数年前に亡くなった私の父は、生前専従活動家として働きながら絵や書をたしなんでいた。生きていたらこの作品展をとても喜んでいたに違いない。そう考えたら胸が熱くなった」と話した。 一方、出品者の女性(67)は、「多彩な作品に感心させられた。それと同時に、昔のオモニ、アボジたちの時代には考えられない素晴らしい展示会を私たちはできるということに、本当に幸せな世代だなあと思った」と感想を述べた。 玄委員長は、「初の展示会の成果を土台に来年はより発展した姿で美術展を開催したい」と意欲を示した。(潤) [朝鮮新報 2010.11.17] |