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東京朝鮮歌舞団創団45周年記念スペシャルディナーショー 公演回数1万250回、観客動員数約413万人

民族の心を歌と舞に

現役団員らとともに初代団長、、5代目団長も舞台に立った

 東京朝鮮歌舞団創団45周年記念スペシャルディナーショー「私たちが歩いてきた道、私たちが歩いていく道」が18日、東京・新宿区の京王プラザホテルで行われた。

 ディナーショーには総連中央の「益柱副議長兼民族圏委員会委員長、同委員会の韓貞淑副委員長、女性同盟中央の姜秋蓮委員長、朝青中央の金チャドル委員長、総連東京都本部の黄明委員長、同胞、日本市民ら300余人が参加した。

 1965年3月23日、8人の団員で構成された「東京朝鮮文宣団」(同歌舞団の前身)の創団以来、団員たちは在日同胞と朝・日親善を願う日本市民たちの間で朝鮮の歌と踊り、漫談と寸劇などで大衆と共に歩み始めた。

 金赫淳団長(功勲俳優)はじめ現職団員6人による混声重唱「私たちの歌よ」で始まった公演では、45年の歩みを振り返る映像と60〜70年代に同胞たちに広く愛唱された懐かしの名曲「人民教員」「乙女の歌」「自動車運転手の歌」「繁栄せよわが祖国よ」などが舞台を飾った。

 続いて初代団長の金黄英さんと5代目団長の李東燮さん(功勲俳優)が紹介された。李さんは創団45周年を祝う舞台に立てた喜びをかみしめながら「組織と同胞、歌舞団を愛する日本の人たちのおかげで今日この舞台に立つことができた。50周年、100周年を迎えるときまで歌舞団を愛してほしい」と話した。李さんのアコーディオン演奏に合わせて今年80歳を迎えた金さんが持ち前の美声を披露すると、客席からは「いいぞ!」「アンコール!」との歓声が上がった。

 舞台では元団員たちによる独舞「舞姫」(金有悦さん)、独唱「リムジン江」(姜春美さん・功勲俳優)、独舞「チャンゴの舞」(高定淳さん)の他、広島朝鮮歌舞団の河弘哲団長と兵庫朝鮮歌舞団の韓将植事務局長も駆けつけ舞台に花を添えた。またアカペラ「口笛」、サムルノリなども注目を集めた。

 

拍手を送る観客たち

 また、東京日校学生会、デイサービスセンターの利用者および所長、朝青東京、3月に結婚式を挙げた元大阪朝鮮歌舞団団員夫婦から、祝賀メッセージを込めたビデオレターが寄せられた。

 これまで45年間に同歌舞団が行った公演回数は1万250回、観客動員数は413万4379人、文化サークル指導回数は1万2265回、同胞高齢者福祉施設で活動した数は185回、そこに参加した人数は3515人にのぼる。また、創団以来4台のバスで走った移動距離は59万8575.82キロメートルにおよぶ。

 最後を飾った朝鮮民謡メドレーでは観客たちが踊り出し、楽しい踊りの輪は次第に一つの大きな流れと化して、場内を長い「統一列車」が駆け巡った。

 公演終了後、長野県から足を運んだ張鍾碩さん(78)、権徳姫さん(74)夫妻は、「孫娘が出演するとあって一家総出で上京した。朝鮮の歌と踊りは同胞たちに力と勇気を与えてくれる。若い人たちが朝鮮の歌と踊りで民族の心を伝え続けてくれるのはとてもうれしい」と語った。

 林寿精さん(29)は、「朝鮮の歌を聴くと独特なリズムに体が揺さぶられる。久しぶりに民族の心にふれた一時だった」と述べた。

 また森田淳嗣さん(30)は、「歌声が芸術の幅、そして歴史と重なって、軽やかながらも重みを感じた。45年を振り返る映像を見ながら、歌舞団を取り巻く環境、在日朝鮮人運動の中で芸術が一つの大きな柱になってきたことを知った。今でも在日の若者たちが民族心を持って生きられるのは、大衆的な文化や芸術の力だと思った。歌舞団の存在はなくてはならないものだと思う」と語った。(文・金潤順、写真・琴基徹)

[朝鮮新報 2010.9.28]