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平壌で高句麗壁画古墳発掘 「規模大きく、構造形式が独特」

出土の一部 [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 3日発朝鮮中央通信によると、最近、朝鮮の社会科学院考古学研究所の研究者が、平壌市楽浪区域東山洞一帯で4世紀末〜5世紀初のものと認められる独特な形式の高句麗壁画古墳を発掘した。この古墳は、これまでに知られている高句麗壁画古墳の中で比較的規模が大きく、構造形式が独特であるという。

 平壌市では現在「10万世帯建設」が盛んに行われている。その建設の過程でこの一帯から古墳が発見された。

 古墳の構造、特徴などについて朝鮮中央通信は次のように指摘した。

 長さ12.8メートル、幅2〜2.4メートルの南北に長い石室封土墳には、羨道、前室と左右の二つの側室、通路、玄室などがある。前室は長さ240センチ、幅210センチ、高さ330センチで、2つの側室の大きさはそれぞれ長さ80センチ、幅72センチ、高さ115センチ、天井は抹角藻井式天井になっている。

古墳の内部 [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 古墳からは、3人分の骨と、純金で制作した花びら形、半球形の装飾品、円形の銀装飾品、のこぎりの歯形の金銅装飾品や棺釘、陶器類、ライオン模様の青磁器と青銅貨幣類などが出土した。

 羨道の両壁には行列図、前室と通路、玄室の壁には赤い柱と門番の将帥、さまざまな模様が浮き彫りにされている。

 行列図の上部には、5人の人物と4頭の馬が描かれており、中心部には鉄甲をまとった馬の胴体と足があり、その上には人間の頭が少し見える。

 下部には、黒いずきんをかぶって長いやりのようなものを持つ人々が描かれている。羨道の西壁には、車輪と馬に乗った人がいるが、官帽をかぶった彼の目と口ひげ、たてがみがとても鮮明である。

 墓室の上に石灰と炭、粘土を交互に固めて封墳を築いたのは、ほかの古墳で見られないユニークなものである。

[朝鮮新報 2010.9.15]