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〈みんなの健康Q&A〉 ツボ療法で健康な体作り

 Q:ツボ療法を行うにあたって他人と個体差があるのはなぜですか?

 A:ツボ療法を行うにあたって、注意しなくてはならないことに、個体差があります。爪楊枝や指で軽く刺激しただけで十分効果が表れる人もいれば、強い刺激を与えてもまったく効果が表れない人もいます。花粉によってアレルギーを起こしてしまう人もいれば、まったくなんともない人もいます。つまり、これは個体差なのです。

 生まれつきの体質の違いもあれば、生活環境、仕事の環境や、周囲の人間関係などによって、体質がそれぞれ異なってくるのです。男性、女性、老人と子どもなど、それぞれの関係性によって体質が異なるのです。ツボ療法を行う場合には、自分自身を冷静に見つめ、一般的な刺激によって身体がどのように反応するかを身体と十分に対話をし、それに合った刺激量、刺激方法を用いることが大切なのです。百人の患者さんがいれば、本来百通りの治療方法があるべきなのです。

 ここでは、老若男女の一般的なツボ療法をあげます。もちろんはっきりした症状があれば、それに対する対応をしなくてはなりませんが、予防や健康維持を考えて、次にあげるツボ療法を習慣的に行ってみてください。

※「成人男性の場合」

−中 上腹部で、へそとみぞおちとの中間
 @ツボに手のひらをあてて野球ボールほどの大きさの円を3分間描く。
 Aそこへハンドタオルをあててドライヤーの温風を3分間あてる。

−足三里 膝下のすねの上にある突起した骨から外側に1寸5分(指2本分)のところ。
 @人差し指か親指で、やや強めに3秒押して1秒休む間隔で3分間押さえる。
 A爪楊枝を5本束ねて、その尖ったほうで、トントンと30回たたく。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で付ける。

−太衝 足の甲側で、親指と人差し指の付け根から、足首の方向へ指を押し上げて指が止まるところ。
 @人差し指か親指で、やや強めに3秒押して1秒休む間隔で2分間押さえる。
 A爪楊枝を5本束ねて、その尖ったほうで、トントンと30回たたく。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で付ける。

※「成人女性の場合」

−気海 下腹、へその真下1寸5分(指2本分)のところ。
 @手のひらを気海に当てて、ゆっくりと野球ボールほどの円を3分間描く。
 Aツボにハンドタオルを当てて、ドライヤーの温風を3分間あてる。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で付ける。

−三陰交 内くるぶしの中央から、すねに沿って膝の方へ3寸(指4本分)上がった骨の内側の際。
 @三陰交を指先でやや強めに3分間指圧する。
 Aそこへ簡単灸(せんねん灸など)を3つすえる。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で付ける。

−合谷 手の甲側の人差し指と親指の間のふくらみのやや人差し指側。
 @親指で、やや強めに3秒押して1秒休む間隔で2分間押さえる。
 A爪楊枝を5本束ねて、その尖ったほうで、トントンと30回たたく。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で付ける。

※「子どもの場合」

−身柱 背中、肩甲骨の上端を結んだ線上の背骨のすぐ下。
 @身柱を中心に野球ボールくらいの場所を、親指を除く4本の指先でトントンと3分間たたく。
 A「もっと気持ちいいよ!」と言いながら、爪楊枝を5本束ねた頭の方で3分間トントンとたたく。
 Bツボにハンドタオルを当てて、ドライヤーの温風を3分間あてる。

−商陽 人差し指の爪の根元の親指側のすぐわき。
 @商陽を中心に、指先の爪の根元を「いちに、いちに」の間隔で両側から3分間つまむ。
 A爪楊枝の頭の方で、2秒押して1秒休む間隔で、2分間押さえる。

−足三里 膝下のすねの上にある突起した骨から外側に1寸5分(指2本分)のところ。
 @人差し指か親指で、やや強めに3秒押して1秒休む間隔で3分間押さえる。
 A爪楊枝を5本束ねて、その尖ったほうで、トントンと30回たたく。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で付ける。

※「お年寄りの場合」

−関元 下腹で、へそから真下に3寸(指4本分)のところ。
 @手のひらを関元に当てて、ゆっくりと野球ボールほどの円を3分間描く。
 Aツボにハンドタオルを当てて、ドライヤーの温風を3分間あてる。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で付ける。

−太谿 足の内くるぶしとアキレス腱との間で脈が触れるところ。
 @太谿を指先でやや強めに3分間指圧する。
 Aそこへ簡単灸(せんねん灸など)を3つすえる。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で付ける。

−足三里 膝下のすねの上にある突起した骨から外側に1寸5分(指2本分)のところ。
 @人差し指か親指で、やや強めに3秒押して1秒休む間隔で3分間押さえる。
 A爪楊枝を5本束ねて、その尖ったほうで、トントンと30回たたく。

(李昇昊、うえの針灸整骨院、東京都台東区東上野1−18−10、TEL 03・3832・6880)

[朝鮮新報 2010.9.1]