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相互理解への入り口を

短編映画「まとう」の監督 朴英二さん

 「核疑惑」を発端に起きた1994年のチマ・チョゴリ切り裂き事件を題材にした映画「まとう」の監督・脚本を務めた。

 「きっかけは本作挿入歌『チョゴリ』との出会いだった」。事件の風化を防がなくてはという使命感に突き動かされ、制作に踏み切ったという。

 作品は、第2制服着用を余儀なくした差別社会の現実を浮き彫りにしながら、それでも異国でチマ・チョゴリを「まとう」意味−民族的アイデンティティーのあり方とは何かという疑問を率直に投げかけたもの。

 「日本社会で朝鮮の少女がチョゴリを『まとう』ことは、実際には何も『まとっていない』ぐらい自然な行為として認識されるべき」。本作が在日と日本の人々にとって、それぞれの問題意識を深める第一歩となってくれればと語る。

 これまで上映された各地のウリハッキョ、映画館で大きな反響を呼んでいる。(周)

[朝鮮新報 2010.8.31]