〈お弁当っていいな−H〉 「居残り」3人のおにぎり |
私は今、埼玉朝鮮初中級学校で教員をしている。 3年前、初級部5年生を受け持ったとき、ある男子児童がお弁当を作ってくれた。彼はこの春、中級部3年に進級した。 「いつも居残り勉強を見てもらっているから、何か先生にしてあげたい!」と、居残り勉強をいつもしていた男子1人と女子2人の3人組が、自分たちでおにぎりを作って持ってきてくれた…(涙)。中身はたらこと梅。 味も美味しかったが、思いがけないプレゼントで、うれしくて泣きそうだった。 男子児童は、前日の夜、帰宅を急ぐオンマに電話をして、「たらこ買ってきて〜」と頼み、オンマがスーパーに引き帰したという。 先生におにぎりを作ると聞いて、オンマも感動したそうだ。 その日から、子どもたちの間で「先生にお弁当をつくろ〜」というのがはやりだし(?)、いろんな子どもたちが日替わりでお弁当を作り、持ってきてくれた。 朝からオモニたちも手伝ってくれて、本当にうれしかった。 この子どもたちに出会わなかったら…、こんなに長く教員を続けてなかったかもしれない。(^o^)(洪貴恵、さいたま市在住、27) [朝鮮新報 2010.7.23] |