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青春 入院日誌より−金尚午−

許しておくれ、娘さんたち
もし、私が歳もわきまえず
馴れ馴れしく君たちとふざけ合い
しつこくその姿を目で追いかけたなら
もし、私が嬉しそうに君たちに交じり
その明るい笑い声を
望み過ぎたのならば
それは全て過ぎ去ってしまった
私の青春への恋しみ
花咲く君たち青春への
羨み混じりの恋なのだから
責めないでほしい
時代が私にくれた特権、
老いても老ける事のない私の権利を
告白しよう
私は君たちを愛したのだ
その若さ その美しさ その躍動を
そして金色の夕焼けのように
燦々と輝くその未来を
私は愛したのだ
君たちを祖国のように
そうだ、祖国のように
祖国の娘である君たちを
愛したのだ!

(金尚午詩集「我が祖国」88年文芸出版社)

 キム・サンオ(1917〜92)

 詩人。黄海南道海州市生まれ。苦学で日本に留学し、帰国後独学で医師検定試験に合格、歯科医として働く。機関誌の編集に携わりながら数々の詩を発表。代表作に抒情詩「我が祖国」、歌詞「青山里に豊年が来た」「黄金の木、林檎の木、山に植えたよ」、小説「青い空」などがある。(選訳・金栞花)

[朝鮮新報 2010.7.20]